内容説明
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「地方」を記した書、風土記。千年以上も前に成立した史料が今、伝わるのはなぜか。奈良時代の成立時から江戸後期まで-律令官人・歌人・武人・大名・儒者・国学者-風土記をめぐる人々の交流知のネットワークを明らかにした画期的研究。
目次
風土記受容史という視点
第1部 律令国家と風土記-古代(風土記編纂資料の重層性
『常陸国風土記』行方郡説話
『常陸国風土記』編纂の思想-郡名風俗諺記載の意味
「良吏」と「風土記」-九?十世紀の風土記受容)
第2部 風土記をめぐる歌人の系譜-中世(真観と風土記
玄覚と風土記-『万葉集註釈』書入注記
定為と風土記-高松宮家旧蔵『袖中抄』紙背文書
南北朝?室町期の風土記受容)
第3部 風土記の再発見-近世前?中期(林羅山『諸国風土記抜萃』
『常陸国風土記』再発見前夜-藩撰地誌『古今類聚常陸国誌』
前田綱紀と風土記)
第4部 風土記の伝播-近世中?後期(風土記と近世紀行文-今井似閑『橋立の道すさみ』
翻刻・今井似閑『橋立の道すさみ』
『万葉緯』伝写をめぐる人々-谷川士清校正本『万葉緯』巻十八「諸書所引風土記文」
「風土記」の希求-南葵文庫旧蔵『風土記逸文』)
附録 風土記受容史関連年表