ディスカヴァー携書<br> 増補改訂版 スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈をスマホで埋めてしまうのか

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ディスカヴァー携書
増補改訂版 スマホ時代の哲学 なぜ不安や退屈をスマホで埋めてしまうのか

  • ISBN:9784799331422

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内容説明

★★★推薦の声、続々!!★★★

スマホで溶かしてしまう時間の意味から、自分がなぜ短歌を詠んでいるのかまで。著者とともに考える旅路が、本当に面白くスリリングでした。哲学って乗り物なんですね。スマホを片手に持つ人は、セットで本書を持ちましょう。
――俵万智(歌人)

この本が「世界」を360度変えてくれる。ただ一周して同じ場所に帰ってきただけなのに、「心」はもう、180度違う。
――尾崎世界観(ミュージシャン・作家)

現代精神分析まで視野に入れた哲学。若い世代が、モヤモヤする方が健康にいいと考え出すだなんて、資本主義もいくところまでいっちゃってる。
――東畑開人(臨床心理士)

「つながる」ことよりも「つながらない」ことが難しい時代に必要なのは、「哲学」だった。するする読めて、その三倍の時間考え込む。そんな体験の豊かさを思い出させてくれる本です。
――宇野常寛(批評家)

人生の手綱をスマホに奪われた世界で、創造性をいかに取り戻すか。
現代人の悩みを超高解像度かつ超本質的に言い当てている、デジタル時代の処方箋!
――安斎勇樹(MIMIGURI代表)

忙しくすることは難しいことではない。むしろ安易で平凡な生き方だ。暇を作り、孤独でいることにこそ、勇気が必要だったのだ。読み終わった今なら、人生の主導権をスマホから取り返せそうな気がする。
――水野太貴(「ゆる言語学ラジオ」スピーカー)

即時(アジャイル)で常時(ユビキタス)なスマホ時代に、
超遅効で来る、孤独の消化不良(グルメ)
それでも、尚、「哲学」は美味い!!
高解像度モニターの中に満腹感を探すより
本書の導きとともに、知恵の樹の実の素晴らしき胃もたれにありつけ!
―― 魚豊氏(『チ。―地球の運動について―』作者)


メディアで話題の1冊が、18000字超の増補と改訂を加え、ついに新書化!
■付録 「『スマホ時代の哲学』を実践する人のためのQ&A」
■ドミニク・チェン氏(発酵メディア研究者)による解説「『スマホ時代の哲学』の発酵」



つながっているのに寂しい、常時接続の世界を生き抜くための書。

スマホは私たちの生活をどう変えてしまったのか?
いつでもどこでもつながれる「常時接続の世界」で、
私たちはどう生きるべきか ?

ニーチェ、オルテガ、ハンナ・アーレント、パスカル、村上春樹、エヴァetc……
哲学からメディア論、カルチャーまで。
メディア出演続々・新進気鋭の哲学者が、様々な切り口で縦横無尽に問いかける!

「常時接続の世界」において、私たちはスマホから得られるわかりやすい刺激によって、自らを取り巻く不安や退屈、寂しさを埋めようとしている。

そうして情報の濁流に身を置きながら、私たちが夢中になっているのは果たして、世界か、他者か、それとも自分自身か。
そこで見えてくるのは、寂しさに振り回されて他者への関心を失い、自分の中に閉じこもる私たちの姿だ。

常時接続の世界で失われた〈孤独〉と向き合うために。
哲学という「未知の大地」をめぐる冒険を、ここから始めよう。


◆目次

はじめに
第1章 迷うためのフィールドガイド、あるいはゾンビ映画で死なない生き方
第2章 自分の頭で考えないための哲学――天才たちの問題解決を踏まえて考える力
第3章 常時接続で失われた〈孤独〉――スマホ時代の哲学
第4章 孤独と趣味のつくりかた――ネガティヴ・ケイパビリティがもたらす対話
第5章 ハイテンションと多忙で退屈を忘れようとする社会
第6章 快楽的なダルさの裂け目から見える退屈は、自分を変えるシグナル
おわりに
あとがき
増補改訂版 限定付録「『スマホ時代の哲学』を実践する人のためのQ&A」
あとがき――増補改訂版によせて
『スマホ時代の哲学』の発酵(解説:ドミニク・チェン氏)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

踊る猫

30
ネットの狂騒に呑み込まれて自分自身をなくしてしまう快楽、というのがあると思う。そこから一歩、いや半歩身を離しつつしかし自分だけの世界に閉じこもって孤立してしまうのでもなく、ネットの中で自分と世界のあいだに補助線を引き、世界としなやかに対峙すること。そんな難題に実にかろやかに挑んだ1冊として、ぼくはこの本を興味深く読んだ。いまを生きるポップカルチャーをふまえた実践的なアドバイスもたくさん載っており、したがって有効性は抜群と見る。この本を通して読み進めることがそのまま哲学の稀有なレッスンとなっているのがニクい2025/06/28

家出猫

14
実は、ほんの数年前までスマホを持っていませんでした。メッセージアプリ等のSNSもせず、情報化社会を後ろ歩きしているようなところがあったのです。しかし、今では自身も、本著で言うところの「常時接続」が当たり前の日々を送っています。かつて必要に感じていなかった頃、孤立していたかというとそうでもなく、孤独であることに対して、オープンマインドだったと思います。哲学するとはプラトンに始まる一連の会話に参加すること、だそう。著者が、わかりやすい言葉と私の理解を支える伴走をしてくれたおかげで、「考える海」に浸れました。2025/08/10

Matoka

11
哲学の素養がゼロなので多分半分も理解できてないかも…ものすごく噛み砕いてわかりやすく書いてくれているのだろうけども。常時接続の世界における「注意の分散」や、スマホが増幅させる『寂しさ」に抵抗し、精神の自由を確保するにはとうすれば良いのかを考えた本。「何かを作る、何かを育てる」という趣味を持つこと、自己と対話しつつも自己完結とならないこと。うーむ、「哲学とはそもそも何なのか」から始めないとダメかもしれない。もっと色々読んだあとにまたこの本に戻ってきたい。2025/07/14

播州(markⅡ)

11
ゾンビ映画で死なない方法は笑っちゃう。謙虚でいようと思っている段階で謙虚ではないのだろうが、本当の謙虚な人以外はそう意識しなければ傲慢さがにじみ出てしまう。非常にもやもやしちゃう!哲学書を読んでいるときに難しく感じるのは、同じ言葉を使っていると思っていても、自分の中の文脈と著者の文脈が違ってしまっているからなのだということが知れたことが大きな学び。そりゃあ誤謬がでてくるよね。ビジネス書もそうだけれど、哲学書も意外と実践しなければ意味がないの…と、いうか本の感想を描くのがすでに自己との対話なのかもしれない。2025/06/26

しゅー

11
★★★読んだことのない著者、さらに狙ったようなタイトルだったから、図書館本で済ませてしまった。しかし読み終わって「もし買っていても十分に満足だったな」と思った。哲学の入門書は、①やたらと「自分の頭で考える」を推して「何でもあり」に結論を持っていくタイプ②難解さを前面に出して著者を権威付けするタイプ③徹底的に現在の文脈に引き寄せてしまうタイプが多い。本書はメタな視点から哲学とは何かを読者に理解させた上で、現代的な問いに向き合う著者の思考を紹介してくれる。理論と実践のバランスが非常に良い入門書ではなかろうか。2025/06/25

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