内容説明
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木は自分で動くことができないけれども、そこにある木は置物ではありません。確かに生きている「生物」です。本書では、樹木医でインタープリターとしても活動する著者が、そんな「木」のすごい仕組みを余すところなく伝えます。自分で動くことができないからこそ、あらゆる手段を使って木は生きています。傷がつけば、人と違って損傷した部分が治癒することはないので新しい組織を付け足して傷をふさいだり補強したりしていきます。その経過はすべて年輪に刻まれるので、街路樹や公園の切り株を見るだけでもいろいろなことが想像できます。木と向き合うときに大事なのは、「なぜこうなっているのだろう?」と想像してみることです。植物たちの型にとらわれない生き方を、ぜひ著者と一緒に観察してみてください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
33
普段から興味を持って街路樹や身近な樹木を観察している人には最適。疑問を解決するヒントが沢山。ガードレールを飲み込もうとしている写真にはびっくり。個人的にはクラウンシャイネス、欅などの風媒花の花は目立たない、多くの植物は菌根菌と共生している、わざと病気にかけて鑑賞価値を高めるポインセチアなど成程な学びも多かった。カラー写真が豊富で理解を助けてくれる。植物の世界はワンダーに満ち、多種多様すぎて一気読みでは覚えきれない。著者の瀬尾さん主催の自然観察会に参加してみたいな。2026/01/17
Alm1111
6
この手の自然科学ものとしては、ユニークでわかりやすく楽しく読める本。「樹木医がおしえる」というタイトルではあるが、学術的な用語を並べたものではなく、あくまで著者は読者と同じ目線で、街の木を見て不思議がる内容だ。彼の感動と印象がそのまま文章になり、そこに本業の知識を添えている。断定的ではない書き方にも好感が持てる。そこらの木を見る目が変わると思う。2026/02/24
ナディル
5
木の「生き物としての生き方」の本という切り口が興味深かった。植物を育てるのが苦手なのですがこの辺りから理解していけば少しは仲良くなれるかも知れない。まずはよく観察してみないとはじまらない。健康のバロメーターとなるサインについて教えてくれているのでまずはそんな視点から注意してみたい。少しずつでも読み取れることが増えてくるといいのですが。2026/06/11
シダーウッド
1
人間も、一生懸命な人が素敵。 木もね、一生懸命に闘った証が沢山あるの。 この美しさがスタンダードになれますように。2025/11/17
Go Extreme
1
形成層による成長 落葉樹と常緑樹の戦略 日長と季節の感知 根っこから新たな幹 あて材とバランス 圧縮あて材と引張あて材 傷の手当てと再生 空洞の周りの補強 異物を飲み込む力 板根の謎 辺材と心材 木の声を聞く 健康状態のサイン らせん木理 年輪が語る歴史 潜伏芽の存在 不定根と不定芽 アリによるボディーガード 樹脂による防御 捕食者飽食仮説 光を求めて伸びる枝 風媒花と虫媒花 過酷な環境への適応 枯れ木に宿る命 菌根菌のネットワーク 皮目という空気の通り道 接ぎ木の技術 木の計り知れなさ2025/04/08




