内容説明
学校では友達がおらず孤独な周助は、底辺ゲーム実況者・AKILAとして活動している。
視聴者はほぼゼロ。そんなあるとき、SNS上で初めて見つけた自身のファンアート。その投稿主は【チトセ】というアカウントだった。彼女に長くAKILAファンで居てもらいたい一心から、周助はある“卑怯な嘘”をついて彼女に近づく――。二人の関係は変容し、一度はすれ違っていくが、数年後のとある配信企画で歪な再会を果たし・・・。(『ファン・アート』)“覗(のぞ)き見“から始まる、青年二人の最悪な邂逅の物語。(『ヲチ』)二つの心ヒリつく青春小説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mayu
31
ニ木先生の著者の新作が出ていたので手に取った。「ファン・アート」「ヲチ」の2篇の短編集。両方ともに共通するのは現実とは別の姿をsns上で創り出している事。良くも悪くも誰でも色んなコンテンツを提供できて受けとれる今の時代の物語。どこの誰かわからない人の称賛を軸にしてしまいたくなる気持ちもわかるし、それがとても危うい事なのもわかる。両方共に結末が見えなくてあっという間に読み終えた。「ヲチ」の方が好きだったなぁ。snsにこういう人で溢れてる気がする。そして個人情報って怖いよねと感じた一冊。2025/05/06
ゆん
21
底辺ゲーム実況者とそのファンアートを初めて描いた視聴者。 卑劣な嘘から始まった2人の関係はどうなっていくの!? 如何にも現代っぽい設定の中で着地点が見えずにドキドキした。 切ない余韻を残し、モヤモヤするラストだったけど面白かったです! 併録されている「ヲチ」も現代だなーって思った。 どちらも面白く、心がヒリつく青春小説でした。2025/05/14
MINA
19
最近著者に少しハマり、新刊は極力すぐ購入するよにしている。〈ファン・アート〉底辺ゲーム実況者が、数少ない自身のファンを繋ぎ止めるためについた卑怯な嘘が…こんな皮肉で辛く美しい結果になるとは、すごい。これもひとつの大きな愛なのか。とにかく心ヒリヒリする。1人のファンが己の愚かしさ故に破滅してしまわないように、身を呈して自分の全てと引き換えに救う。全てを損なうとしても、そうすることでかつての自分自身をも救うことになったのかもしれない。そして〈ヲチ〉。気の毒な程空回りしかっこ悪過ぎな彼に、少しだけ共感していた。2025/04/15
きたさん
13
ゲーム実況者、SNSヲチ民を描いた短編2編が載っていますが、どちらも胸糞悪さを感じるものの、読んでいて居心地の良さを感じる不思議な作品でした。1編目は悪い意味で、2編目は良い意味で「現実ではここまでにはならないだろ」と思うものの、「でも、現実にあっても不思議ではないんだよな」と思う細かな描写のリアルさが、きっと前述の「居心地の良さ」を感じた理由なのだと思います。2025/04/19
三日月
11
表紙がニキ先生と丸かぶりで即買い。 私はゲームをしないのでゲーム実況とか全然分からない世界だったけど、自分と接点のない世界を知れるのが読書の楽しみ。 それにしても今回もネットの世界のあれやこれや。悪質な投稿や、嘘だらけの設定でやり取りする世界。実物が存在してるかもわかんないような。 そして何のことだかよくわからないネットスラング。 正直この時代の青春を生きてなくてよかった〜と思った。人間関係疲れそうだもん。 それでも、やっぱりさくさく読み切れてしまうのは著書のうまさなんだろうなぁ〜。 面白かったです。2025/06/03
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