宗教は地理から学べ

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宗教は地理から学べ

  • 著者名:宮路秀作【著】
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • SBクリエイティブ(2025/03発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784815628222

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内容説明

■はじめに

【religion】とは何か?
近代日本が始まる幕末の世において、この言葉にどんな日本語を対応させるかという難問に直面していました。
1858年、江戸幕府は全十四条からなる日米修好通商条約をアメリカ合衆国と締結しました。この不平等条約の第八条に登場する、religionという用語に対応する日本語として【宗法】という言葉が用いられました。当時の宗法とは、各宗派固有の教えや規律を意味する言葉です。
また、同条約では日本人とアメリカ人が互いの【宗旨】(宗派上の信条)をめぐって争論しないよう定められています。つまり幕末の日本人にとって宗教とは、個人の自由な信仰というよりも、特定の宗派に属してその教えやしきたりを守ることを指していたと考えられます。
実際、【宗教】という概念自体が当時の日本にはまだ馴染みが薄く、明治時代に入ってようやく現在のような意味で定着しました。これらの事実は、日本の宗教観が西洋とは異なる独自の歩みをたどってきたことを示しています。

(中略)

本書では、宗教と地理がどのように影響し合い、人々の価値観を形作ってきたのかを、さまざまな角度からひも解いてみました。ユダヤ教やキリスト教、イスラーム、仏教、ヒンドゥー教など、それぞれが歩んできた歴史や広がりを地理と結びつけて見直すことで、各宗教圏がより立体的に見えてくるはずです。
宗教は歴史を動かし、文化を形作る大きな力です。普段はあまり意識しない【地理】が、実は信仰の誕生や伝播、そして私たちの身近な文化や習慣にも深く影響していると知れば、新鮮な驚きとともに理解が深まるはずです。

本書を手に取ってくださったみなさんの知的探究心が刺激され、より深い理解へと誘われることを願っています。

※カバー画像が異なる場合があります。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゼロ投資大学

2
本書を読んで、地理的条件は宗教の誕生から発展に大きな影響を与えたことが明確になった。宗教の誕生と広まっていく仮定にも地理的要素が重要な役割を果たしている。2025/07/10

Hiroki Nishizumi

2
既知の情報を整理し直して分かりやすく記述する。悪くはないがそれほど面白くもなかった。2025/07/07

Go Extreme

1
一神教の成立と遊牧民の文化や生活形態の深い結びつき 境界地域での価値観や宗教観の衝突による宗教戦争 エルサレムと・三つの世界宗教の聖地と地理的要衝 世界地図の再構成と宗教地図や植民地地図の重なり 厳しい乾燥地帯とオアシスという人々の生命線 各地文化や信仰との調和を可能にした仏教の柔軟性 シルクロードを通じた仏教の大規模拡散 インド・地理的条件による宗教分布の違い 世界各地での大河や山岳という古来からの信仰対象 山岳や火山という北欧神話の神話的終末観への影響 神社における建物ではない空間に神聖性を見出す神道2025/05/05

すいみん

0
宗教がその地域に住んでいる人の精神的な支柱となるべく発生しているのであれば、地形の特性や自然環境に影響されているのは、なるほど当然のことである。そして伝播の過程も地理的条件が大きく影響している。エルサレムが3つの一神教の聖地となっているわけも、シルクロードが果たした役割も、乾燥地域における水源の重要性がポイントとなっている。2025/08/18

MiKiO

0
☆☆☆2025/07/28

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