内容説明
小学校図書館司書のまふみは製本工房に暮らす中で様々な人と出会い本が人の心を救いうることを学んでいく。本好きに贈る心温まる物語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
105
良いお話でした。製本によって人生を変えられた人たちの温かい物語。ぜひ本が大好きな人、本に影響を与えられてきた人にお勧めしたい1冊。この本を読むまで製本についてそれ程深く考えたことはなかったし、書店に並んでいる本しか見たことがなかった。しかし、この本を読んでいるだけで製本されている場面をはっきりとイメージすることができた気がして、より本に対する愛情が深まったように感じた。主人公のまふみは司法書士の夢をあきらめたけれど、良い人生の道を見つける事ができて幸せだと思った。2025/05/04
シナモン
103
製本工房が併設されたアパート、いいな。 本の再生と心の再生。紙の本ってやっぱり素敵だなって思わせてくれる物語でした。「密やかな結晶」、「プラテーロとわたし」読んでみたい。 📝失敗しないうちは、先に進むことなんかできやしないから2025/05/13
pohcho
65
司法書士になる夢をあきらめた主人公まふみは、シェアハウス「リーブル荘」で暮らしながら、母校の小学校の図書館司書として働いている。ルリユールとはフランス語で手仕事の製本のこと。リーブル荘の大屋さんは有名な製本家。孫娘と二人で「ルリユール工房」を営んでいて、さまざまな製本の話が出てくるのだが、読み進めるうちに紙の本がまるで宝石のように感じられてくる。本を交換する古本カフェは楽しいし、本と本の結婚は本の概念が変わる気がした。本好きに嬉しい一冊。2025/06/17
もぐたん
59
司法試験を諦め、学校で司書として働くまふみが出会う、生きづらさを抱えた人たち。彼らが少しずつ、小さなきっかけで可能性を広げていくのには、まふみが住むアパートの敷地内にあるルリユール工房の存在が大きい。手仕事の製本を通して自分の中のわだかまりも思い出として昇華したまふみの、未来への余白が感じられて嬉しくなる。静かに進む物語に、安心して身を委ねられる一冊。★★★☆☆2025/08/23
ぼっちゃん
49
『【202506ダ・ヴィンチのプラチナ本】司法書士になる夢をあきらめた主人公が引っ越した先の大家さんが製本家で、その孫も製本の仕事はするが部屋に閉じこもったまま、そのような人たちの再生の物語。ルリユールとはもう一度綴じ直すの意味で製本を通して区切りをつけて一歩踏み出そうとする話でタイトル通りの話で、糊を使わず綴じ直しやすいようなシークレット・ベルギー装などの綴り方があるなど本への愛が詰まった作品でした。2025/05/10
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