内容説明
科学の進歩は“論文”にあり! 「ネイチャー」や「サイエンス」など世界的学術誌に掲載される最新の科学論文から、「毎日100本以上チェックする」という脳研究者が厳選。アルツハイマー治療、タコの利き足や母乳の意外な役割、幸福の条件など、その研究の「どこがすごいのか」「何が新しいのか」「どう役に立つのか」を丁寧に解説。長寿のヒントから最新AIまで、知的好奇心を大いに刺激する万能理系コラム!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
107
池谷先生が「週刊新潮」に連載されたコラムを集めたもの。「すごい科学論文」というタイトルが適切だとは思わないが、毎日100本以上論文をチェックするという池谷先生が、医学・薬学・生物学を中心として、一般人でも分かる形で研究の面白さを紹介してくれるエッセイとして、楽しく読むことができる。社会学や認知・心理学的なトピックスや最新AIに関する話題も多く、科学的な充実感には乏しいが、だからこそ、読みやすいのかもしれない。また、アルカン、ワーグナー、ポリーニ氏の話題なども登場し、先生の音楽好きな一面も垣間見れた。2025/08/13
tamami
69
池谷裕二さんは、脳科学の専門家として以前から著作に親しんできた方だが、最近は分野を広げて科学全般、殊にAIに関する著作も出されていて、当方の自然科学の関心分野も広げられている次第。本書も取り上げている題材は生命科学分野を中心に、最新の科学研究の成果を幅広く紹介している。週刊誌のコラムとして執筆された由、一話一話まとまっていて読みやすい。最終章では最新のAI研究に話題が及び、ChatGPTも話題にされているが、その能力を構成する要素には、西欧白人文化が大きな割合を占めているとの指摘もあり、複雑な思いを抱く。2025/05/29
とも
22
年間5万本の論文に接する著者による科学コラム。週刊誌連載の書籍化。テーマはAIから生物や食べ物など多岐にわたる。一編が3ページほどでかつ導入+本編の形式なので論文紹介部は短くエッセンスだけ。それでも科学マインドを刺激するには充分。著者はクラシック音楽好きなようで随所に差し込まれるのがいい。おすすめはたくさんあるが一つあげるなら「横隔膜の大切な役割」。2025/06/11
Kooheysan
9
週刊朝日が休刊して、『パテカトルの万能薬』(単行本3冊既刊)の連載が、週刊新潮の『全知全脳』に移っていたのですね。これまでの脳科学エリアから、広く科学全体からの知見を紹介するスタイルになっているようです(なるほど、そういう意味でこのタイトルになったのですね)。個人的に衝撃だった話題の1つが「二大老化期」の存在(44歳と60歳ごろに一気に老ける)。せめて精神的には成熟したいところです…。2025/05/20
チェアー
8
AIのことを考えるとどんどん不穏になっていく。そこまではできないだろうと、人間が高をくくっていた領域にAIは既にたどり着いている。パンドラの箱を開けてしまった人間にとって、これからは暗い世界しか待っていないかもしれない。 2025/06/06
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