内容説明
第22回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞受賞作、文庫化です! 紀元前1300年代後半、古代エジプト。死んでミイラにされた神官のセティは、心臓に欠けがあるため冥界の審判を受けることができない。欠けた心臓を取り戻すために地上に舞い戻ったが、期限は3日。セティは、自分が死んだ事件を捜査しながら、密室状態のピラミッドから消失した先王のミイラの真相を追う!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
納間田 圭
104
上級神官書記の主人公。現場は…建設中のピラミッドの中の玄室という場所。落石で下半身を潰され、胸にナイフが刺さった状態で死んでいた。通常…そのまま冥界にいくとかするのだが、なぜか何者かに心臓が切り取られいたため…神様ストップ。心臓のカケラを取り戻るために…ミイラの身体となって現世に戻らされてしまった。ただし与えられた期限は…たったの三日間だけ。その間に…失った心臓のカケラを取り戻し帰らなければ〇〇。全面的に協力する親友のミイラ職人の男が…なかなかいいヤツ。そして…途中から出てくる異国から来た奴隷の少女が鍵2025/06/19
優希
69
面白かったです。古代エジプトの信仰に根ざしたファンタジーとミステリーが絡み合っているのが良かったです。死者が蘇るという世界がミイラ消失の謎に立ち向かう流れに相まっていると思いました。古代エジプトをガジェットにしないと書けない物語と言えますね。2025/07/09
shinchan
67
エジプト古代文明系にそこそこ興味があり、それ系のTV番組はけっこう観ています。『このミステリーがすごい!』大賞受賞作ということで表紙の絵にもかなり惹かれ読ませて頂きました。イヤイヤこのとんでもない時代でよくミステリーを描こうと思いましたねー、白川さん‼️楽しみました。2025/04/24
takashi
49
舞台は古代エジプト、ミイラが復活して自分の死の謎と欠けた心臓を探すというあらすじに惹かれた。事は次第にファラオの治世にも関わり、冥界と現世の存亡にまで発展する。思ったより壮大な話に少しついていけるか不安になったが読み終えることができた。まあ冥界があってミイラが蘇る時点でファンタジーではあるのだが。昨今はオカルトやファンタジー×ミステリーもさほど珍しくなくなってきた。これもちゃんとミステリーではあるんだけど、このミス大賞ということで、もっとミステリー寄りを期待していた(続く)2025/05/17
セシルの夕陽
45
【辛口⚠️】古代エジプトが舞台のファンタジー。ミステリーなんだけど、あえて「ファンタジー」と言いたい。現実離れしている小説は数あれど、作者の筆力に導かれ、物語の世界観に引き込まれることが多い…上橋菜穂子氏「鹿の王」など。本書は残念ながら【入り込めなかったファンタジー】だった。会話文が稚拙に思えたのが主な要因かな。。。古代エジプトの現世と冥界がとても近い関係、冥界で幸せになるために現世がある。王墓(ファラオ)の存在意義など、知識として得られたことは良き!2025/08/24