トリコロールと日の丸「親日」フランスの謎を解く

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トリコロールと日の丸「親日」フランスの謎を解く

  • ISBN:9784798074412

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内容説明

滞仏50年近くにおよぶ知仏家の著者が、なぜフランス人はこれほど日本好きなのか。これまでほとんど指摘されることのなかった文化の深層へ切り込んでその本質を語ります。
本書の最大の特徴は、なぜ、いつからフランスは「親日」になったのか、一般的に知られている解釈とは違う理由を提示している点です。一般には19世紀後半に始まるジャポニスムの影響でフランス国内での日本文化への価値が上がったのだと考えられていますが、それはあくまで表層で、本質的には両者には奇妙に通底する奥深さがあったといいます。それがフランスの場合、ローマに支配されないカトリック国としての「ユニヴァーサリズム(普遍主義)」で、それが日本のどんなものでも受け入れることができる「なんでもあり」の懐の深い文化と通底していました。それは効率・勤勉・率直さが一番の価値を持つアメリカ的な文化とは対極にあったものとも言えます。
サブカルチャー、音楽、スポーツ、政治、ライフスタイル、言語を横断しながら、日仏相愛の秘密を探る本書は、これからの世界の中の日本の立ち位置を考える上にも示唆に富む1冊となるでしょう。
カバー画・本文イラスト=じゃんぽ~る西。

【目次】
第1章 日本とフランス、相愛の理由
第2章 日本発サブカルチャーの圧倒的威力
第3章 アメリカが大嫌いなフランス人
第4章 日仏相似の奥に潜むもの
第5省 フランス・バロックと能

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tetsubun1000mg

11
日本を旅行中の外国人観光客に日本食を食べてもらうYouTube「Momoka japan」をよく見ていて、フランス人で日本のアニメやマンガファンが多いので気になっていた。 フランス人はフランス語を話さない旅行者にはまともに対応してくれないという印象を持っていたが、どんな人種でもフランス語で会話するとフランス人とみなされるという多様性を持っているらしい。 フランス革命後に共和国を興す際に「自由・平等・博愛」を国是としたことと地理的に多民族を受け入れていたことに起因するという。 非常に興味深い考察でした。 2025/05/08

Go Extreme

4
ワインの水割りを飲む子供たち フランス語に宿るアイデンティティ パリで熱読した司馬遼太郎 欧米と日本の狭間 広がる日本人意識 日仏交流の起点ワーホリ 絶対王政に根差す国家意識 神の子平等主義 マンガ消費大国フランス 再燃するジャポニスム 複雑系を抱える両国文化 浮世絵に共鳴した印象派 点還元の日本美術感性 観客不在では成立しない芸術 細部の洗練を極める表現 仏像と共存する演奏空間 強制なき従順の日本的状況 ゆるみの空気を保つフランス 祝福を本質とする能 音とリズムで彫る空間2025/05/10

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