集英社新書<br> 父が牛飼いになった理由

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集英社新書
父が牛飼いになった理由

  • 著者名:河崎秋子【著】
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  • 集英社(2025/03発売)
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  • ISBN:9784087213553

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内容説明

『ともぐい』で第170回直木三十五賞を受賞し、10年にわたって自然や動物と対峙する作品を書き続けてきた作家、河崎秋子。実家は父・崇が公務員を「脱サラ」し開業をした「河崎牧場」である。なぜ、父は牧場経営を始めたのか。その謎を辿るため戦国時代からの家系図を遡る。金沢で武士だった先祖、満洲で薬剤師をしていた祖父、満洲から大阪、そして北海道へと移り住んだ父、そして牧場経営の苦労を背負った祖母と母……400年以上に及ぶファミリーヒストリーが、20世紀の日本と戦後の北海道の酪農史へと繋がっていくノンフィクション。

目次

一 脱サラ牛飼いの謎
二 首級を上げたと言われましても
三 それなんて朝の連続テレビ小説
四 もう時効なので語れる話
五 ご先祖の足跡求め金沢へ
六 遅れてきた開拓者と女たち
七 ファミリーヒストリー遺伝子編とユートピアの向こう側
八 昔も今も牛飼いはつらいよ
九 ネクストジェネレーションと母の夢
十 楽しみの見つけ方と逆境からのリベンジ
十一 石に穴を穿つということ
十二 家族と血族と一族と
追記 その後判明したこと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

136
既読の『私の最後の羊が死んだ』とダブる所もあるが、河﨑さんの「ファミリーヒストリー」地に足のついたと言うか、別海の土の匂いや空気を感じる読後感。2025/04/14

のぶ

100
河﨑さんのお父さんを中心とした、ファミリーヒストリーを本筋とした本だが、話はそれだけにとどまらず、北海道での畜産業について多くが割かれていて、多く蘊蓄や日頃触れる事のない牛飼いの世界の知識が得られて良かった。先に読んだ「私の最後の羊が死んだ」で河﨑さんの羊飼いとしての生活を知っていたので、内容が重複する部分もあるが、とても興味深いものがあった。別海町という気候的にも土地としても厳しいところでの酪農が簡単にいかない事がよく分かった。河﨑さんの土臭い小説のルーツを探るのには最適の一冊。2025/04/05

どんぐり

90
人よりも牛の数のほうが多い北海道・別海町。この町の出身で、直木賞作家の河﨑秋子が、酪農を営む父親の人生を軸に、家族史と地域史を描いたノンフィクション作品である。旧満州生まれで大阪育ちの父親は、祖父の戦後開拓への志により北海道へ渡り、放牧酪農を始めた。家族経営の牧場では、子どもも労働力として働き、猫が牛舎を闊歩していた時代もあった。酪農は、自然・社会・生き物に左右される厳しい仕事であるが、家族の絆と地域の歴史が織り込まれた営みでもある。→2025/08/14

モルク

86
河崎秋子さんのファミリーヒストリー。薬剤師だった父方の祖父が満州に渡り、終戦後こどもをつれて子供をつれて内地に戻り大阪へ、そして北海道に渡って酪農家となる。365日休日のない牧場経営の厳しさ、家業を手伝うことは牧場の子としてあたりまえのことであり、真面目だがええかっこしの父親をユーモラスに描く。その父親が大病後高次機能障害になりその介護にもおわれた生活。大変なことが次々と起こるが河崎さんの軽快な文章でつらさも軽減されている。また河崎さんの重厚な作品もまた読んでみたい!

fwhd8325

85
ノンフィクションでありながら、とてもドラマチックに感じます。河﨑さんの筆の力を感じさせる作品だと思いました。家族への思いが、楽しさへと感じさせてくれる内容でした。2025/06/19

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