朝日新書<br> オーバードーズ くるしい日々を生きのびて

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朝日新書
オーバードーズ くるしい日々を生きのびて

  • 著者名:川野由起【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 朝日新聞出版(2025/03発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022952936

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内容説明

風邪薬など市販薬を過剰摂取するケースが、若年層を中心に増加している。どうせ誰も助けてくれない――オーバードーズに至った「生きづらさ」の背後に何があるのか。親からの虐待やネグレクト、学校での孤立感……社会に何が足りないのか、どのようなつながりや支援が求められているのかを追う。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にゃにゃころ

18
あ〜辛い、苦しい。親や大人のせいでしんどい思いをしている子がたくさんいて、その心の痛みを抑える為のODであり、生き延びるためのODでもあり、OD自体が自己治療であるなんて。読んでいて切なくて泣きそうになる。大人は「ダメ。ゼッタイ!」としか言わない。そんなのわかっているよね。じゃあどうしろと。この国は子どもに対して本当に冷たい。こども食堂にしても、民間がやっているのを国が誇らしく語る時点でもう終わってるよね。解決策らしきものも書いてあるけど、道程は遠そうで、めちゃくちゃメンタルがやられた。少子化にもなるわ。2025/05/14

kitten

12
図書館本。オーバードーズの現実。うーん、読むのが辛くなるような悲しい現実。なぜ、オーバードーズするのか?そりゃ、居場所がなくてつらいからだよ。その原因を放置して「ダメ、絶対」なんて言っても、じゃあどうしろと?となる。オーバードーズで死亡事故もあるけれども、本人、別に死んでもいいと思ってるのかも。どこか、支援につなげる必要あるんだけど、なかなか繋がらないよね。ドラッグストアにしても、売らないだけじゃなくて、支援につなげられるようなフォローしないとな。2025/05/28

きゅー

6
医薬品等の過剰摂取を意味するオーバードーズ。彼らに対する援助はもちろん重要なのだが、彼らの生育環境にも注目したい。ここで紹介されているオーバードーズ経験者の多くが、小さい頃に虐待を受けて育っている。彼らは日々の生活のままならなさをなんとか自己解決しようとして薬物に手を出す。どうせ自分なんか生まれてこなければよかった、自分なんて不要な存在という苦しみを薬で埋めようとする。本書にもあるように、薬の販売規制にだけ注目するのは、本質的な対策ではない。社会資源の充実や広報、セーフティネットの拡充が必要だと思われる。2025/08/07

へい

5
タイトルこそODを出しているけれど、生きづらさを抱えている人が市販薬で現実逃避せざるを得ないということで、薬品を禁止したり、流通量を絞ることでは根本的な解決にはならず、どうすれば防げるかということを、この本を通して考えなければいけないと思った。ゲートキーパーの育成は大事だし、数を増やせればとても良いのだけれど、逆方向に悪意を持った人間がいることも現実で、そういう分かりやすい方向へ行ってしまうというのが課題でそこの綱引きをどうするかだなと思う。薬剤師さんは尊敬しているけれど、なんでも押し付けられないと思う。2025/05/24

TOMTOM

5
「困った子は困っている子」の言葉を思い出します。オーバードーズする子どもたちの抱えている生きづらさをケアする必要があるのに、国の対策はいかに薬を売らないようにするか。それも大切だけれど、先日の大阪のグリ下からの排除など、そこを居場所ととれていた子どもたちはまたどこに流れていくのだろうか。家に居場所のない、大人を信用でいないそんな子どもたちにどうアウトリーチで関わっていくか、つながっていくか、難しい。一番は、安心できる場所=家であるべきなんだろうけど。2025/03/31

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