内容説明
スカダー・シリーズ終幕
父と母、幼い弟の死。警官時代の相棒との逸話。
はじめて犯罪者を射殺した日。
復讐者との因縁。
そして少女を死なせてしまったあの日――。
記憶を探りながら諦念を交え静かに語る最後のマット・スカダー。
――死は、生きている者たちにどんな影響を及ぼすのか。弟の死は、スカダーの父と母を変えてしまったという。エストレリータの死はスカダーを破壊した。スカダー・シリーズの中核には「死」がつねにあった。スカダー・シリーズの題名のほとんどは「死者」や「墓場」といった「死」と直結する言葉を含んでいる。死という喪失は、このシリーズの最大のテーマだった。本書もまた例外ではない。
/霜月蒼(ミステリー評論家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タナー
26
マット・スカダーはお気に入りハードボイルド・ヒーローのひとりだ。何年か前、80歳を過ぎたスカダーの物語も出ているが、この作品が正真正銘、"マット・スカダー最後の物語"となるわけだ。シリーズのファンとしては警察官時代のマットや、少女誤射事件等々、実際はどうなのかというところを、スカダー自身が語っている。翻訳を担当された田口氏のあとがきにもあるが、小説の主人公である探偵の自伝というのは聞いたことがない。突然亡くなってしまいシリーズが終わってしまったり、あるいは途中から邦訳が出なくなったり.... 2024/11/26
くさてる
19
スカダーファンとしては新作を読めるのかな?という思いで手に取りましたが、まさに題名通りの思い出語りでちょっと意外でした。メタっぽい仕掛けはわずかで、84歳になったスカダーが自分の人生(より正確にはブロックが小説として書いた事件に出会うようになるまでがほとんど)を振り返る内容で、すみずみまでスカダーら示唆が感じられ、ファンとしてはとても良い内容でした。2025/01/04
co_taro
8
メタフィクションを知らなかった大御所ハードボイルド作家が書いたメタフィクション。ローレンス・ブロックが自身の作品の主人公マット・スカダーに自叙伝執筆を依頼、スカダーが生い立ちから晩年を徒然なるままテキストに打ち込んいくという不思議なストーリ。パソ通(死語)の読書系フォーラムで教えてもらったこのシリーズを読んだのはもう30年以上前。酔いどれ探偵からスタートして断酒、再生という変節を途中よりほぼオンタイムで追いかけてきたから幕引きは感慨深い。シリーズ未読が数作あり、既刊も再読したいと思う。お楽しみはまだ続く 2025/03/24
海星梨
6
バーニイシリーズに続いてスカダーさんも最終巻。浪人時代に読み始めてスカダーさんに辛くても生きるしかないんだよと教えてもらって鬱と付き合いつつ大学行ってなんとか働いてるよ。わたしは10年だけど往年のファンの皆さんは40年かぁ。リアタイできて羨ましいなと思うシリーズの一つでもある。ヴィンスさんと働けなくなるなら昇進辞めるという、今のわたしよりちょい上くらいのスカダーさんカワイイと思った。翻訳し続けて出版をはかってくださり続けた田口さんもお疲れ様でした。2026/05/08
kurupira
6
ああ、これで本当に終わってしまったのか。。作中人物の自伝として、ブロックとスカダーを同じ世界線で語る事により、スカダーも現実世界にいる存在になったのか、、今でもスカダーとエレインはNYで暮らしていて、食事しながらいつも通り小気味よい会話してると思うと、またいつか彼らに出会うことがあるかもしれない2025/03/12
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