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内容説明
「静かな退職」――アメリカのキャリアコーチが発信し始めた「Quiet Quitting」の和訳で、企業を辞めるつもりはないものの、出世を目指してがむしゃらに働きはせず、最低限やるべき業務をやるだけの状態である。「働いてはいるけれど、積極的に仕事の意義を見出していない」のだから、退職と同じという意味で「静かな退職」なのだ。 ・言われた仕事はやるが、会社への過剰な奉仕はしたくない。 ・社内の面倒くさい付き合いは可能な限り断る。 ・上司や顧客の不合理な要望は受け入れない。 ・残業は最小限にとどめ、有給休暇もしっかり取る。 こんな社員に対して、旧来の働き方に慣れたミドルは納得がいかず、軋轢が増えていると言われる。会社へのエンゲージメントが下がれば、生産性が下がり、会社としての目標数値の達成もおぼつかなくなるから当然である。そこで著者は、「静かな退職」が生まれた社会の構造変化を解説するとともに、管理職、企業側はどのように対処すればよいのかを述べる。また「静かな退職」を選択したビジネスパーソンの行動指針、収入を含めたライフプランを提案する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiace9000
113
「リベンジ退職」なんて不吉な言葉も出回るほどZ世代の退職界隈は不穏な賑わいを見せる昨今。それに先立ち話題になった「静かな退職」(=必要最低限の仕事しかせず、それ以上のことを積極的には行わない状態でありながら、自発的な退職・転職は望まないこと。)今作は欧米ではもはや主流のそんな働き方の背景やノウハウ指南に留まらず、著者の抱負な取材経験の総体をもって日本や欧米の社会構造を紐解きつつ「仕事とは」「働くとは」の独自解を示す今作。もっと頑張れ!で走ってきた現代中高年世代に、周囲を見回すきっかけをくれる一書かも…だ。2025/06/11
サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥
87
(2025-108)【図書館本-80】 言われた仕事はやるが、会社への過剰な奉仕はしたくない。 上司や顧客の不合理な要望は受け入れない。こうした「静かな退職」という働き方が、日本でも起こっているという。確かに、「24時間働けますか?」という時代は過ぎたし、管理職にはなりたくないという若手は増えた。これは日本の給与体系がヒラ社員と管理職では、職務のハードさの割には差がないことにもよるのだろう。これまでの「忙しい」も、「無駄な仕事」が多かったのだとすれば、今の働き方の方が生産効率は高いのかもしれない。★★★2025/07/30
mochiomochi
41
最近、Youtubeでみて気になっていた本。「静かな退職」、自分の担当業務を粛々とこなし、定時退社、飲み会などのイベントは不参加。職種とキャリアが多様な欧米諸国では当たり前の存在。うーん、今の自分がいる雇用環境は日本型と欧米型の結果悪いとこどりしているような気がして気が滅入る。「静かな退職」実践のtipsもそりゃなかなか難しいと思ったり。いろんな働き方がある、ということで読了したい。2025/08/17
こも 旧柏バカ一代
30
1%の不良品を許容するヨーロッパと、検査を厳格にして0.1%にして経費を増大させる日本。それが形骸化したらブルシットジョブとなるのかも?さらに誤魔化しで改竄なんかしたら、、あれ数年前にあったんじゃね?2025/07/23
逆丸カツハ
25
日本の雇用慣行もそうだが、欧米も欧米でたいがいだなぁ。マルクス主義が生まれるのも納得の話である。2025/07/07