潤日(ルンリィー)―日本へ大脱出する中国人富裕層を追う

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潤日(ルンリィー)―日本へ大脱出する中国人富裕層を追う

  • 著者名:舛友雄大【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 東洋経済新報社(2025/02発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784492224243

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内容説明

日本に押し寄せる中国“新移民”とは何者なのか?

 ●中学受験で躍進する中国人富裕層の子どもたち!
 ●湾岸タワマンをキャッシュで爆買い!
 ●現金を日本に持ち込む地下銀行ルートの実態!
 ●銀座のど真ん中を一望できる会員制クラブ!
 ●北海道ニセコ町を開発する香港系投資家の勝算!

 「潤」は、最近中国で流行っている言葉で、さまざまな理由からより良い暮らしを求めて中国を脱出する人々を指す。もともと「儲ける」という意味だが、中国語のローマ字表記であるピンインでRunと書くことから、英語の「run(逃げる)」とダブルミーニングになっている。
 「潤日」コミュニティ――、多くの日本人が知らぬ間に、中国や日本、そして世界の変化に応じる形で急速に存在感を増しつつある。
 この全く新しいタイプの中国人移民たちをつぶさに訪ねて耳を傾けると、その新規性や奥深さを痛切に感じるとともに、日本の政治、経済、社会に見逃せないほどの大きなインパクトをもたらしつつある現状が見えてきた。

目次

第1章 世界の現象としての潤
第2章 タワマンに住む人々
第3章 新お受験戦争
第4章 引退組企業家安住の地
第5章 独自のエコシステム
第6章 地方という開拓地(フロンティア)
第7章 焦燥する中間層
第8章 リベラル派知識人大集結
第9章 抗議者、小粉紅、支黒、大外宣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

旅するランナー

182
「潤(ルン)」とは様々な理由からより良い暮らしを求めて中国を脱出する人々を指す。都内のタワマンや高級不動産の購入、子供への惜しみない教育投資、大富豪による日本移住、地方の中国村化などが紹介される。外国人による不動産売買などを制限しないザル行政をこのまま続けるしかないのでしょうか。経済は回っても、一部の人の利益にしかならないんだけど。2025/03/30

よしたけ

46
日本に来る中国の富裕層移住を追うルポ。香港の狭小マンションから家賃半額で100㎡を期待した彼らは、中央区・江東区・墨田区を100軒巡るも浴室2・トイレ2・駐車場必須に合致せず。豊洲や麻布・赤坂・青山タワマン開放感、福岡・北軽井沢・木更津の豪邸開発、中古リノベ済コスト優位、投資用10〜20戸まとめ買い、約30万/年のインター校VIP急増など、“潤”の実態を炙り出す。経営・管理ビザでマンション丸ごと民泊登録や移民コンサル、独立系書店サロン閉鎖が示す言論抑圧など、日本との接点を濃密に描く。2025/07/24

ころこ

41
潤日(ルンリー)とは、runとも重ねられている、より良い暮らしを求めて中国を脱出する人々のことだ。華僑と違い、出稼ぎや政治的な主張により日本に来たわけではない。彼らは都市住民で、ビザがとりやすかった、言葉を話せなくても漢字を読めば暮らしていけるなどの理由でシンガポールやカナダなど他の選択肢の内、日本を選んだ人々だ。既に中国の社会システムが進んでいるところが多くあり、日本在住の潤日のインタビューでは、日本の手続きの煩雑さに対する不満が溢れる。他方で、彼らは中国政府の乱暴なコロナ対策に愛想をつかして脱出してき2025/02/07

鈴木拓

32
移民のことを知りたくて手にした一冊。私の周りにも多くの中国人、あるいは中国にルーツを持つ方々が暮らしている。彼らがなぜ日本を目指すのか。もちろん人によって異なる理由もあるが、中国の政治体制が関係していることは想像に難くない。外国からの視点で日本を見ると、気付かなかった日本の良い面、あるいは課題も見えてくる。日本人から見て、日本は外国人に開けているとは言い難いが、中国と比較してみるとずいぶん寛容だと感じる。本書の後半、日本から第ニの孫文が出てくる可能性にも言及があり、とても興味深く読んだ。2025/05/31

kan

32
様々な事情で日本に移住する中国人の実態が豊富な例とインタビューから浮かび上がり大変面白かった。中国の起業家が、シンガポールや北米ではなく日本に潤=runする理由や、地下銀行の存在、銀座の会員制クラブなど、関係性や面子を重視する中国ならではの行動特性がよく現れていると思った。中国の受験競争から逃れ、日本に教育熱を持ち込むのは以前からだが、ハロウ安比や文京区の3S1K公立小など、新情報も興味深い。学生の頃にアメリカンスクールインジャパンで働いていたが、最近は多数の中国人が説明会に参加しているそうで驚いた。2025/04/24

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