ソーンダーズ先生の小説教室

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ソーンダーズ先生の小説教室

  • ISBN:9784845921294

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内容説明

岸本佐知子さん推薦!
「ソーンダーズ先生の導きで、わたしたちは小説が徹底的に解剖されるさまを目撃する。もう元の読み方にはもどれない。」

ブッカー賞受賞、『短くて恐ろしいフィルの時代』の著者による、大注目・全米ベストセラーの「小説入門」!!

現代アメリカ文学を代表する作家ジョージ・ソーンダーズが、ロシア文学の巨人たちと寄り添い、悩み、格闘する。
チェーホフ、ツルゲーネフ、トルストイ、ゴーゴリ──
珠玉の短編小説7本を通じて、物語の読み方と書き方、そして人生の意味に迫る、刺激に満ちた楽しい創作講座。

シラキュース大学の創作講座を20 年にわたって担当し、小説家志望の若き学生たちに小説の書き方と読み方を教えてきた小説家ジョージ・ソーンダーズ。ソーンダーズの名物授業を再現した本書では、ロシア文学の巨匠による7本の短編を読み解き、読者に頁を繰らせるためにいかなる技法やテクニックが駆使されているのかを解説する。

現代アメリカの短編小説の名手が、ユーモアたっぷりでいざなう、ロシア文学のそぞろ歩き。私たちはなぜ読み、書き、生きるのか──その答えを探る、時空を超えた軽やかな小説の旅へ。

◎現役ブッカー賞作家による人気の創作講座を再現!
◎題材となるロシアの巨匠4人による7本の短編小説を、原文から新訳で全文収録!!

<本書で読める、珠玉のロシア短編小説たち>
アントン・チェーホフ(1860-1904)「荷馬車で」「かわいいひと」「すぐり」
レフ・トルストイ(1828-1910)「主人と下男」「壺のアリョーシャ」
イヴァン・ツルゲーネフ(1818-1883)「のど自慢」
ニコライ・ゴーゴリ(1809-1852)「鼻」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

17
大学で19世紀のロシア作家の短編を通じて創作を教えている著者(本人も作家)。まるでその授業を受けているかのような読書体験でとても面白かった。トルストイやツルゲーネフ、チェーホフといった有名作家の短編から、創作にとって必要なエッセンスやテクニックを抜き取って解説する手技も刺激的だったけれど、それらの優れた短編をより深く読み込むことができた気がする。創作を志す人はもちろん、ただ小説を読むことが好きな人にお薦めしたい。なぜ、私たちは小説を面白いと思い、読み進めてしまうのか。そんなことを思いました。おすすめ。2025/02/12

ポテンヒット

13
「はじめに」から心を掴まれ、この授業は面白いに違いないと確信。テキストとなるチェーホフ、ツルゲーネフ、トルストイの短編が掲載されており、それらを解剖学的に読み解き、著者が作家となり本を書くプロセスも惜しみなく書かれている。一番難解と思われるゴーゴリ「鼻」の解説で、ミスコミュニケーションという観点が新鮮且つ現実味が増す。ヘミングウェイ山とくず山の話は作家だけでなく、読者にも当てはまると思う。色んな本を読んで自分の山を築き上げる。読書の楽しさを十分に味わえて心豊かになる授業だった。2025/02/27

ハッカ飴

8
読み応えがありました。大学の授業を受けている感じで。半分以上評論であるのに、最後のあたりでは涙ながらに読みました。短編小説の読み方をていねいに教えていただいた気がします(自分が「書く」というところまではいたりませんが)。ロシアの短編小説をもっともっとたくさん、たくさん読みたくなりました。軽く、暖かさや優しさを感じる小説を読むことも多いけれど、がっつり「考える」ところまで導かれる短編小説を。2025/02/18

brzbb

8
最高の文学講義だった。チェーホフ、トルストイ、ツルゲーネフ、ゴーゴリの短編を取りあげ、1ページ1ページ、1行単位でその部分が小説のなかでどのように機能しているか精読していく。取りあげられる作品は丸ごと収録されているのでロシア短編小説アンソロジーとしても最高。とくに「主人と下男」。ゴーゴリ以外はぜんぜん読んだことなかったのでもっと読んでみたいと思ったけど、一人で読んでもここまで深く読み取れるか自信がない。著者自身の小説作法、デビュー前はヘミングウェイのような小説を目指していたことなども語られる。2024/11/24

moon-shot

7
もちろん読書なんて自己流で読めばいいんだけど、こういう見事な解説を読むと今すぐロシア文学を片っ端から読みたくなる。元々は作家志望の学生向けの講義をまとめたものですが、決してハウツー物ではなく具体的な問いかけと的確なアドバイス(「脱線のようなこの一文がもしなかったら?」「もし物語がここで終わったらどう思う?」)に溢れていてもう眼からウロコ!こんな授業なら受けてみたい。「小説を読むと心のあり方がしばらくの間変わる。世界のことを今以上に意識するようになる。」ソーンダーズ先生、とりあえずチェーホフを読んでみます。2024/12/14

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