内容説明
怪異が隙を窺う危うき小路――
その時、ボロボロの傘が差し出され…
「入ったわね! 私の傘に入ったわね!」
(収録作「雨傘」より)
油断禁物…!怪異に心許す勿れ
日常の小さな違和感から壊れていく…体験者の実在する驚愕の怪談集!
怪異に対して普段から万全の対策をし続けられる者はいない…。
入院中、深夜の病棟で気づいた異様な気配…「何かが跡を付けてくる」
ある絵のモデルを請け負った可憐な女性はその後、病的なまでの妖艶さを纏うようになったが…「くちなわ」
海外の市場で見つけた干からびた手のようなものは土産物ではなく呪物で…「薬指」
代々、女しか喪主のできない家、それは先祖の酷い行いのせいだというが…「女喪主の家」
あるトンネル工事現場で起こった悲惨な事故の原因は…「盤ぶくれ」
他、隙あらば奇々怪々の世界へと誘われる最新恐怖体験集全19話!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
61
実話怪談集。長めの話が多いが、それに比例するように凄みのある話が多く読んでいて満足。前半は反社に纏わる話も多く、作った物の実際に使用された例「火葬炉」や住人が居なくなっていた部屋に残されたものが祟る「位牌」等、どちらかというと応報の論理が適応された者も多く嫌ながらどこかスカッとした感じを受ける。一番スカッとしたのはいじめに纏わる「しあわせノート」かな。後半になると犠牲者に非が無いにも関わらず巻き込まれるのが多いのが特徴。「女喪主の家」とか「すげ替え童子」とか特にそう。特段に嫌な話の数々が楽しめました。2025/04/02
真夏日和
7
毎回ヤバいの読んだ気持ちになるんですよ、神沼三平太先生の本は。 今回は特に注目したのは『雨傘』で何故ならこれは異界モノだから。 ループと狭間の怪異だと思った。 気をつけなきゃいけないのは、必ず覚えておくということだ。 おばあさんのいうことを必ず覚えておくこと。 このフレーズまるで8番出口みたいだな笑 あと『女喪主の家』もヤバい。人肉、しかも自分の指を食べる。怨み骨髄、末代まで祟る。呪いってほんまにあるんだなとあらためて思うなどした。 2025/04/02
tow
7
怖かったー、傘にも入りたくないし、デスノートにも書かれたくない一冊。2025/03/07
しま
6
それぞれの話に迫力があって面白かった2025/03/14
せきぐちひろみ
6
誰か、解説して。。。 しあわせノートと雨傘、気になる。 雨傘は異世界行っちゃった系!?2025/03/02