内容説明
本書は、『法学セミナー』785号(2020年6月号)の特集記事を収録しています(連載など、ほかのコンテンツは含まれておりません)。「いま、社会のあり方を考える」法学の教科書によく登場する「市民社会」という言葉について、みなさんはじっくり考えたことがあるでしょうか。これから目指すべき「成熟した市民社会」とは何かを繙くことで、現在問題となっている新型コロナウイルスをはじめとしたグローバルな課題に対する法の役割を考えてみましょう。・日本の法と社会をどう捉えるか――切り口を探索する……広渡清吾・近代国民国家の形成過程と「市民社会」の「成熟」……岡田正則・グローバル化の下での市民社会概念……長谷川貴陽史・「成熟した市民社会」の立憲主義構想……山元 一・「成熟した市民社会」とその敵……大屋雄裕