印象派の発明 - 美の技術革新と市場への創造

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印象派の発明 - 美の技術革新と市場への創造

  • 著者名:西岡文彦
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 勁草書房(2025/03発売)
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  • ISBN:9784326852024

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内容説明

印象派は「発明 invention」されている。絵画をとりまく技術革新は、画家の個性の表現としての「印象」を描くことを可能にし、斬新な戦略で顧客を開拓した画商との協働によって、今日まで続く美術市場のあり方を形づくっている。モネ、ルノワール、ゴッホ、セザンヌら画家達が新たな表現を求めて苦闘し、探求したその筆遣い、色彩を目の当たりにし、時代の変化と彼らの息遣いが伝わってくる迫力の一冊。カラー図版多数掲載。

目次

はじめに 印象派は「発明」されている
 印象は個性であり、鑑賞は表現である
 屋外制作がモネを光の画家にした
 写真を軽蔑したゴッホと脅えたピカソ
 器の絵付け職人から画家へ
 最下級の風俗画と見なされた印象派
 絵画芸術の「発明」と「独立」
 新時代の色彩を求めて
 市場の創成と印象派ブランドの確立

第一部 印象派の発明

第一章 印象の衝撃
 画家は「印象」をこそ描くべきだ
 印象派展で正気を失った画家
 「日の出」に付け加えられた「印象」
 個性のタッチ対フィニの写実
 チューブ入り絵の具と平筆の絵画革命
 モネの反射、ルノワールの木漏れ日
 ジャポニスムの筆勢
 芸術家株式会社へ

第二章 ルノワール 美と青春の宴
 少年ルノワールの職人修業
 絵付けの機械化で職を失う
 版画をカラー化した石版画
 ルノワールの失った「輝かしい」日給
 モネとの出会い、職人から画家へ
 セーヌ河畔の共作で発見されたタッチ
 木漏れ日の下の青春群像
 新時代の精神貴族ボヘミアン
 「永遠の宴」と「遅い仕事」の幸福

第三章 モネ 印象の探求
 人物の似顔絵から風景画の屋外制作へ
 ナポレオン三世の近代パリと印象派
 マネの落選とノストラダムスとしてのゾラ
 ゾラの画家小説で読む「印象」の命名
 モデルニテのメッカで描く
 見限られたモネとルノワールの才能

第四章 ゴッホ 美の伝道
 最後の印象派展に間に合ったゴッホ
 挫折をする兄と献身する弟
 スーラが学んだ最新の色彩理論
 ゴッホの「ひまわり」とゲーテの神の色彩
 モネとゴッホ、それぞれの風景
 チューブから絵の具を絞り出す

第五章 マネとセザンヌ 近代と現代
 セザンヌの不器用な凶暴さ
 「なにを描くか」から「いかに描くか」へ
 マネが発明した絵画芸術
 ルーヴルを訪ねた『居酒屋』のヒロイン
 武器としての美術と美術館用の絵画
 セザンヌを理解しなかったゾラ
 自然を円筒・球・円錐として処理すべし

第二部 印象派市場の創成

第六章 金ピカの画商デュラン=リュエル
 印象派の伝道師とゾラの俗物画商
 金ピカの額縁のオークション効果
 ポンパドゥール夫人と黄金の輝き
 作品の価値を訴求する王朝様式
 前衛絵画をクラシックに演出
 新時代の王侯貴族のステータス・シンボル

第七章 猫足家具のクラシック演出
 王朝趣味の豪華サロン
 絶対王政の意匠統治と近代市場の顕示的消費
 金ピカ額縁と猫足家具の高額戦略
 人権の美術から金権のプレゼンテーションへ
 王朝ごとに異なる椅子の脚のライン
 絵画のある生活様式そのものを売る

第八章 パリのアメリカ人
 新生国家が憧れた貴族趣味
 アメリカ人が希求した新時代の美術
 パリのアメリカ人印象派カサット
 パリのアメリカ人小説家ヘミングウェイ
 印象派市場の今日を開いたルノワール作品

第九章 美術批評とブランド戦略
 出版文化の発達と批評家の誕生
 メディア戦略とブランド化
 隠密出版と御用文化人
 発行主になりさえすれば
 カタログの「トロイの木馬」作戦
 デュラン=リュエル戦略の功罪

第十章 印象派の父とゴッホの弟
 ゴッホの弟と「生きている画家」
 偉大な賭博師と印象派の発明
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

kaz

2
印象派を単なる芸術様式ではなく「技術と市場の発明」として再構築。印象派の画家の表現は絵具や筆などの画材革新に支えられ、屋外制作により「印象」の再現が可能となった。また、画商やコレクターによる市場形成、美術の消費文化化といった視点も交え、芸術がどのように社会的価値を獲得するかを解き明かす。既に知っている事項も多いが、なかなか興味深い内容。 2025/06/24

rising934

1
ルノアール、モネ、ゴッホ、マネ、セザンヌなど印象派を代表する人物がどのように自身の作品を世に知らしめてきたのかについて、当時の世相に注目しながら説明した本。印象派、という名前が揶揄から始まったものであることは知っていたが、想像よりひどい言われようであったことが新しい驚きだった。また、画家の力だけではなく、経営面で抜群のセンスをみせたデュラン=リュエルの功績も語られており、この人物なしに印象派は語れないと言えるほどには卓抜したセールス力を感じた。フランス革命以降の歴史を知っていれば理解しやすい本だと感じた。2025/11/16

Go Extreme

1
印象派: 1874年印象派展ーモネの「印象・日の出」 画商デュラン=リュエルー印象派の画家支援・作品の市場価値高める 特徴: 屋外ーモネは光や色彩の変化を屋外で捉える 筆致ー滑らかさを排し筆の跡を残し動きを表現 色彩ー色を点で配置・視覚的印象強調 評価: 初期ー未完成・反発 ゾラー絵画の進化・称賛 戯画風刺ー印象派展覧会の様子が風刺画として描かれる 主要作品 モネ「印象・日の出」ー印象派の名称由来 ルノワール「舟遊びの昼食」ー市場価値高めた代表作 ゴッホと浮世絵ー印象派技法+日本美術→独自スタイル確立2025/02/08

takao

0
ふむ2025/08/16

horada

0
**2025/06/30

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