内容説明
文章を書くコツは芸術的な名文を書くことではない。読みにくい「悪文」を書かないことである。では悪文はどのようにすれば防げるのか。本書は日本語文の構造的特徴を分析したうえで、書物・新聞・公的文書などから100を超える実例を取り上げ、「機能的な文章」へと洗練させる技法を紹介する。長文を避ける、結論を先に述べる、必要な主語を省略しない、接続詞を濫用しない、やさしい言葉を使う……。読み手に寄り添った明快な指針とわかりやすい図解で悪文克服への道を示す本書は、時代を超えて通用する文章技術書である。
目次
I/1、機能的な文章とは/文章のもつ二つの働き/工学的に考える/小さな体験から/2、日本語文の構造/入子型構造論/日本語文は枝状である/日本語文は非論理的か/II/3、長文は悪文/親切な文章とは/長文は悪文である/“時間がないので長くなった”/4、短いことはいいことだ/落とし穴を掘るな/焦燥を感じさせるもの/結論を先に/5、なにが主格か/主格が分からない/主格の混乱/必要な主語をサボるな/6、述語は基幹である/述語を探せ/述語は幹/述語はしめくくり/7、なにを修飾するか/曖昧な修飾/バラの花はバラの木に/相手が分からない/8、「は」のイキは長い/“象は鼻が長い”/「は」の効用/「は」と「が」と/「は」のイキは長い/9、合流点はどこか──並列語の盲点(1)──/即成健忘症/“貴様と俺とは”/「や」と「か」と/“見たり聞いたり試したり”/10、左右均衡の論理──並列語の盲点(2)──/さまざまな並列/しり切れトンボ/“花は紅 柳は緑”/11、無責任な仲人──接続の論理──/接着剤の効果/接続の魔術/「しかし」の周辺/12、この漠然たるもの──「が」を濫用するな──/「が」はくせもの/「が」の重複/13、切れ目を示せ──読者のための句読点──/“ふたえにおりてくびにかける”/大きな切れ目と小さな切れ目と/さまざまな工夫/14、正しく伝える努力/ひとりよがりの罪/より親切な表現/正確なイメージ/15、曖昧な表現/否定か肯定か/先かあとか/おまえはだれか/数字を大切に/16、表現の過不足/“馬から落ちて落馬して”/舌っ足らずの表現/17、文と人間/やさしい言葉で/だれのための法律文か/敬語の合理性/III/18、文章のリズム/リズムとはなにか/リズムを支えるもの/ふたたび“短いことはいいことだ”/19、機能的なものこそ美しい/“機能的なものこそ美しい”/詩の言葉/あとがき/解説 「悪文」に名著が多い理由(石黒圭)
感想・レビュー
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あらたん
ハルト
maimai
Cinita
悠木
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