内容説明
夭折の天才画家松本竣介の次男・莞が第一次資料に加え、同時代を生きた画家仲間や関係者の談話をもとに父の足跡を辿る決定版の竣介伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
51
大好きな画家なのだが、本書を読んで大好きな人間とも感じるようになった。カラーの口絵も豊富だが、文中の収録作品も多数で、本文共々楽しめた。カラーの口絵への言及は随所にあるので、そのたびに口絵を開き見た。実物を観るに如くはないのだが、それでも見応えがある。詩情がある。何処からその魅力が湧くのか分からないが、子供の頃からの豊富な読書体験と、少年時の苦い体験が土台にあるのだろう。2025/08/16
チェアー
8
これまで松本竣介(佐藤俊介)を「自画像」を通して、戦争との関係でイメージしていたが、この本を読んで、そのイメージはほんの一部のを現であって、本当は深い西洋への知識、見識と深い技術に支えられた絵を描いていたのだとわかった。 2025/02/21