山と溪谷社<br> 世界ひと皿紀行 料理が映す24の物語

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山と溪谷社
世界ひと皿紀行 料理が映す24の物語

  • 著者名:岡根谷実里
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 山と溪谷社(2025/02発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635241304

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内容説明

世界各地の家庭を訪れ、台所で一緒に料理を作り、食卓を囲むことで見えてくるストーリーを発信する「世界の台所探検家」岡根谷実里さんの最新刊。本書ではアジア、ヨーロッパ、中南米、オセアニアの国/地域の台所を探検した著者が、「ひと皿」の料理から映し出されるそれぞれの土地の暮らしと社会を、24本のエッセイで軽やかに綴ります。

「納豆のにおいが分断を生む?」~インドの発酵天国ナガランド
「凍ったいもが別物のおいしさ?!」~ペルーの高地アンデス
「無味だけどおいしい?」~南の島パプアニューギニア
etc.
ガイドブックにはのっていない、世界の台所から生まれるリアルな物語

巻末には、家庭で教わった作り方をもとに著者が日本向けに調整したレシピと、現地家庭の協力により完成したレシピ、計10点のおうちで作れる「ひと皿」を収録しています。

はじめにより(一部抜粋)
「家庭料理の向こう側」の話を毎月書かせてもらっていたのが、雑誌『味の手帖』の連載「世界皿紀行」だ。2021年9月から毎月、ひと皿のエッセイを通して世界の生活を紹介してきた。その中から選り抜きのひと皿を集めたのが、本書である。特別おいしかったものとは限らず、代表料理というわけでもない。でも一つ一つ、深い記憶がある。ひと皿の向こうには、そこに住む人々の喜びや苦しみ、伝統と変化の中で揺れる社会の今が現れているのだ。


《CONTENTS》
◎Chapter1 アジアのひと皿
No.1 ベトナムの寺で「肉」を作る~代替肉チャーシュー
No.2 唐辛子は野菜? 辛い国ブータン~エマダツィ
No.3 モンゴルの草原の白い食べ物たち~ウルムとアーロール
No.4 インド先住民族 21世紀の雑穀の食卓~雑穀チャパティとドーサ
No.5 インドの発酵天国ナガランドで納豆を煮る~豚肉のアクニ煮
No.6 タンディール窯のある暮らし~ノンとサムサ
No.7 停電するパレスチナでとろりあたたまる~サハラブ
No.8 高原の国キルギス ぴりりと辛いなす料理~姑の舌

◎Chapter2 ヨーロッパのひと皿
No.9 ヨーグルトの国の夏のスープ~タラトール
No.10 家族をつなぐ真っ赤な保存食~リュテニツァ
N0.11 3日目からがおいしいクリスマス後の煮込み~ビゴス
No.12 ダイエットも一時休止 鹿の背中チョコケーキ~レーリュッケン
No.13 北欧の夏 摘みたての森の味~ムスティッカピーラッカ
No.14 フィンランドの郷愁 ライ麦のパイ~カルヤランピーラッカ
No.15 北極圏先住民族の今風なトナカイ料理~トナカイの心臓パスタ
No.16 年に一度の勢揃い アイスランドの伝統珍味~ソラマトゥル

◎Chapter3 中南米のひと皿
No.17 唐辛子の国のまっ白塩味スープ~ポソレ
No.18 チョコレートは泡立ててふわふわで~チョコラテ
No.19 レシピにできないパリッサクッの秘訣~ブニュエロス
No.20 じゃがいもスープに溶けたおいしさ~アヒアコ
No.21 アンデス高地が作る季節限定の凍りいも料理~パパ・エラダ
No.22 くたくたパスタの最高傑作~タヤリンヴェルデ

◎Chapter4 オセアニアのひと皿
No.23 主食はわらび餅? 南の島のぷるぷる団子~ターニムサクサク
No.24 8時間かかったブタのご馳走ごはん~ウム

◎おうちで作れる世界のひと皿
フムス(ヨルダン)/姑の舌(キルギス)/ミソアゴレン(インドネシア)/サハラブ(パレスチナ)/タラトール(ブルガリア)/ソパ・デ・アホ(スペイン)/ムスティッカピーラッカ(フィンランド)/カルヤランピーラッカ(フィンランド)/パパ・エラダ(ペルー)/ブニュエロス(メキシコ)

◎Column
1 沖縄の天ぷらとインドネシア
2 世界の煮豆は甘くない
3 世界のにんにく話あれこれ
4 世界の“辛い料理”を分解する


《著者プロフィール》
岡根谷実里(おかねや・みさと)
世界の台所探検家。1989年長野県生まれ。東京大学大学院工学系研究科修士修了後、クックパッド株式会社に勤務し、独立。世界各地の家庭の台所を訪れて一緒に料理をし、料理を通して見える暮らしや社会の様子を発信している。30以上の国と地域、170以上の家庭を訪問。講演、執筆、研究などを行う。京都芸術大学客員講師、立命館大学BKC社系研究機構客員協力研究員、大阪大学感染症総合教育研究拠点(CiDER)連携研究員。著書に『世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる』(青幻舎)、『世界の食卓から社会が見える』(大和書房)など。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

92
世界の家庭を訪問して、食材を買いに行くところから調理して共に食べるまで21ヵ国24の家庭料理を紹介している。料理とそこから見える世界が興味深い。日本ではレンチン簡単5分で出来るという当たり前が通用しない。南太平洋のトンガで肉を食べるには1日かかる。生き物を捌くところから始まるのだ。最後に、おうちで作れる世界のひと皿として、著者が日本で作った料理が載っている。ヨルダンのフムス、キルギスの姑の舌、インドネシアのミソアゴレン、パレスチナのサハラブ、ブルガリアのタラトールなど、どれも聞いたこともない料理ばかり。2025/06/22

たまきら

38
となりの晩ごはん(最近なら昼めし旅でしょうか)もそうですが、他のお宅のごはんってすごく気になるじゃありませんか…それを世界規模でやっている楽しい本です。また、ただ料理を紹介しているだけでなく、その国の文化や現在の政治状況など読み物としても素晴らしい。インドのナガランド(東アジア的な人が多く、納豆も作られている)で味噌煮としか思えない食べ物に出会うエピソードは興味深かったです。同じくキルギスでは「肉好きが西に行ってキルギス人に、魚好きは東に行って日本人になった」という伝説があるというのは面白かったです。2025/06/15

あや

26
世界を旅して各国の台所に立ち、その土地土地の独特のお料理を作り味わう、お料理紀行エッセイ。乳製品好きとしては、モンゴルの乳製品料理や、ブルガリアのヨーグルトから作る冷たいスープが美味しそうに感じた。じゃがいもも好きなので中南米のじゃがいも料理も魅力的。それぞれのお料理にその土地土地の智慧が詰まっていて、写真も多く、とても楽しく読めました。2025/07/21

tetsubun1000mg

18
一見すると世界の料理紹介のようだが、前作の全作のタイトル「世界の台所探検 料理から暮らしと社会がみえる」がよく表していると感じた。 アジア、中南米、東欧、北欧などあまりなじみがない国へ出かけて、地元の方に地元の材料で料理を作ってもらい実際に食べて紹介していく。 ほとんどが今までの旅行本や料理本でも見たことがない料理が多い。 料理だけでなく、収穫される素材の由来や生活、調理道具、調理方法などに各地の生活を感じていくようだ。 アイスランドの保存料理はかなり衝撃的な材料だが、昔の食生活を表しているのだろう。2025/08/05

M H

18
現地の人と台所に立ちながら各国を巡るエッセイ。エマダツィ(ブータン)、チャパティ(インド)はともかく、聞いたことのない料理が多くて世界一周気分の24篇。全部食べてみたい!とはならず、資源が少ない地域、時代を生き延びるための食事、便利な入手手段がない故膨大な時間がかかることも敢えて触れているところが良い。パレスチナの項にしても、食から社会への視座を持ち続けているのは一貫しているのだろう。2025/06/23

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