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内容説明
1966(昭和41)年、日本の出生数が統計史上最低を記録した。原因となったのは迷信。60年に1度めぐってくる干支、丙午(ひのえうま)にまつわる俗言のためだった。高度経済成長の只中、たった1年、なぜ迷信がそこまでの出生減をもたらしたのか? 昭和のひのえうま生まれの計量社会学者が、迷信の成立した江戸期にまでさかのぼり、拡散・浸透のタイムラインをつぶさに追いながら、日本でだけ生じた特異な「社会現象」を読み解く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
158
迷信など気にしないので、ひのえうま生まれが人口ピラミッドに影響するほど忌避されていたとは知らなかった。江戸時代にも俗信で人口減少が発生していたが、明治以降は無責任なマスコミの売らんがための書き散らしが原因だったとは。しかも1906年は日露戦争の影響で自然に出生率が減っていたのに対し、1966年には人口増を懸念した政府が「明るい家族計画」を推奨していたこともあって出産数が減ったのだ。さすがに来年は同様の事態が起きるとは思いたくないが、SNSでフェイクニュースを宣伝する輩が出てきたら冗談では済まなくなるかも。2025/06/29
keroppi
71
【馬本読書会’26】これを馬本としていいのかなと思いつつ、今年は「ひのえうま」なんで、それがどういうことかを知りたくて本書を読んだ。60年ごとにやってくる「ひのえうま」を時代を追いながら検証する。江戸時代に生まれたという迷信であるが、明治期にはそれを悔やんで自殺した人もいるらしい。昭和では、明らかな人口減少が見られる。そして、2026年を分析する。干支というものも昔ほど意識していないし、それほど騒がれてもいないようだ。こういうものも廃れていくのだろう。2026/04/11
kk
56
図書館本。「丙午」伝説360年の歴史を振り返り、この迷信が及ぼした害悪の実態やその背景なとを考察した上で、今日的な位置付けと今後の見通しなどを論じます。実はkkも丙午生まれなのですが、自分の生年について、どちらかと言えばポジティブに捉えて来たのですが、この迷信が過去において多くの悩みと苦しみをもたらしてきたこと、初めて意識しました。そうした年であってもkk を産んでくれた親に、今さらながら感謝です。「丙午」騒動は昭和で打ち止めになる見通しとのこと、本当に宜しいことと思います。2025/03/27
saga
54
私も1967年生まれ。67コアグループの次の早生まれ集団に入る。干支が立春を境に替わることを知ったのは社会人になってから。私の両親も私の干支を未年と言っていたくらいだ。江戸、明治、昭和と、丙午にまつわる迷信(悲惨な子減らし、当該女性の差別)により当年人口が減少したことを検証しながら、令和の丙午がどうなるかを予測。私の経験から、同年女子に恋心を抱くことはあれ、丙午を理由に忌避することはなかった。人口減少の原因が戦後GHQの政策にあったと記憶していたが、その後の「明るい家族計画」がダメを押したのではないか。2025/10/07
みつ
49
今年2026年は十干十二支では丙午(ひのえうま)。本書では、寛文年間から昭和までの6回の丙午の年を振り返り、迷信から解放されたはずの戦後の1966年において、出生数の減少が特に顕著だったことを指摘する。この年生まれの著者は、なお残る集合意識とこの頃浸透した出産計画が相まってこの結果をもたらしたと考察する。受験等では人数の少ないこの年生まれが有利なはず、と誰しも頭に浮かぶ疑問には、翌年1〜3月のいわゆる早生まれの出生数が際立って増えているデータを示し、同学年の括りの中で有利な選択がされていることも明示する。2026/08/13




