内容説明
武威の国近世日本を支えた思想は軍事と政治をまたぐ兵学であるとの視座から朱子学・蘭学・国学を論じ、近世思想史の新境地を拓く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さとうしん
13
朱子学が江戸幕府の官学となったのは寛政異学の禁以後であり、「兵営国家」日本を支えた思想は兵学であったという。その兵学の中心となる『孫子』の注釈は多く儒者によって書かれた。朱子学においても、古賀侗庵の思想からは婦人の再婚を認め、殉死に反対し、特に武家の蓄妾を批判するなど、女性解放の思想が見られという指摘や、蘭学者の国家意識や「国益」をめぐる議論を面白く読んだ。しかし自由闊達な源内からも中国に対する蔑視が見て取れるのにはうんざりしてしまうが。2025/03/08
zunzun
2
近世日本思想は昔から好きだったが一通り読んでいたのでもう長いこと日本思想の本からは遠ざかっていた。江戸時代と言えば朱子学が思い浮かぶ人も多いだろう。司馬史観でなくとも朱子学こそが幕府公認の学問であり、近世日本の人々を支配していたものだと。私も中学高校時代にそのように習っていたのだが、土田 健次郎『江戸の朱子学』や揖斐 高 『江戸幕府と儒学者 - 林羅山・鵞峰・鳳岡三代の闘い』あたりから実態はそうでないことをしった。愛知教育大学名誉教授・前田勉の本書において、兵学こそがこたえであったというのである。2025/05/03
Go Extreme
1
近世日本:武威国家 兵学 朱子学 蘭学 国学 身分制 経済成長 政治権力 天皇権威 文化的影響 兵学と士道論:軍事戦略 士道規範 武士教育 兵営国家 戦術改革 軍事合理性 朱子学緊張 経済的制約 朱子学と国家理念:天理義 君臣関係 道徳教育 身分秩序 競争制約 文化継承 政治批判 国学衝突 近代転換 平賀源内と国益:技術革新 商業発展 蘭学影響 経済政策 社会変革 功名心 独立志向 知識人役割 国家利益 天皇権威の変遷:江戸幕府統制 尊皇思想 国学台頭 武士統治 文化的復興 幕末変革 国家統合 明治維新2025/03/04
マウンテンゴリラ
0
私のような一般人にとって近世思想と言えば、仏教,儒学,国学,蘭学、といった程度の認識しか無かったが、本書において認識を新たにさせられる面を強く感じた。殊に、本書のタイトルにある支配思想という概念によって、これまでの私の認識の甘さがより明確になったように感じられた。支配思想という意味には、権力による人民支配の思想という面と、社会の秩序を形成し維持するための思想という両面があるように思われる。そのように考えると、安土桃山時代から江戸時代といった時代における支配思想は、その前代の戦国時代をベースに築かれ→(2)2025/05/14
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