内容説明
小学生のガンちゃんは、家の建て増しで自分の部屋をもらえることになる。
そこは、代々「神さまの通り道」だから空けておくように、と言われてきた敷地だった。かくして、ガンちゃんのもとには、雲に乗った自称神さまスーさんが出没することになる。
一方、ガンちゃんは学校でおねがい係になって、クラスメイトの清水さんのおねがいを聞くことになる。クラスになじめない清水さんとのやりとりをなげだしそうになるガンちゃんだったが、スーさんは型破りなアドバイスをするのであった。
勝手気ままで、人の道に反したことをいうと歯を痛くするス
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
82
児童書。弟ゆうじとこうじがうるさいので、庭にリビングからつながる部屋を増設してもらった願太(がんた)は大喜び。だけど、その場所は「かみさまの通り道だから、建物を建ててはいけない」と言われている土地だった。やってきたのは[スサノオノミコト]と名乗る小さな神様だった。しばらく休憩していくと宣言した神様はガンちゃんの学校にまでついてきた。「おねがい係」になったガンちゃんは、無口でゆっくりな女の子清水さん対応をまかされる。ガンちゃんは結局はっきりしない清水さんに腹をたてた。清水さんは学校に来なくなる▽続編ありそう2021/06/11
遠い日
18
クラス初のお願い係になり、家では念願の自室を持てたガンちゃんが当面する出来事。自室の位置がワケありなため、現れた神様のスーさんに絡まれながら、友だちの気持ちをなんとか探ろうとするガンちゃん。村上しいこさんらしい子どもの世界の一筋縄ではいかない気持ちのずれや拮抗を描きながらも、なんとか自分たちで解決を試みようとがんばる姿がいい。神様たちの軋轢やしがらみも入れ込みつつ、子どもたちの個性をちゃんとすくい上げるのはみごと。テンポのいい展開で、スーさんの自由っぷりも楽しく、できれば今後のスーさん事情も知りたいです。2021/04/21
千加
13
村上しいこさん、「うたうとは小さないのちのひろいあげ」を読書メーターに出会う前に読んだことがあって、高校生向けというか、大人と子供の狭間の成長をみるような、真剣に「いい本」を読んだのだけれど、。小学生に入って間もない子供向けにもすすめられるような楽しい本があるなんて素敵です。スサノオって荒々しいのかなとか古事記とかのイメージだったから、拍子抜けしてしまう。ガンちゃんの本名も笑ったけど、とにかく楽しい読書時間。おおらかな心でたくさんの視点で考える人に育ってほしい…そんなメッセージ。2022/02/19
りー☆ 低浮上気味
13
小4の主人公ガンちゃんの増築した部屋が神様の通り道で、髭面の神様スーさん(スサノオノミコト)が住み着いちゃうお話。好きな神様モノで、しゃばけシリーズのイラストに癒されました。「おねがい係」としてクラスの問題に取り組むガンちゃん。伝える勇気、行動する勇気って大事ですね。個性的な友達、飄々としたスーさん、他の神様もちらりと登場し、どんどんお話が膨らみそう。シリーズ化を期待します。2021/07/04
ヨシ
12
神様であるスサノオノミコトこと『スーさん』と、一緒に暮らすことになった小学生のガンちゃんが、同級生の悩みを解決!さすが村上しいこさん。キャラがたっています。神様をスーさんなんて呼んでいいのかな?…なんて思うこちらの気持ちを笑うかのような、奇想天外縦横無尽のスーさんの行動に大笑い。このコンビ続きそうな予感です。2022/07/19