軍艦島 離島40年 人びとの記憶とこれから

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軍艦島 離島40年 人びとの記憶とこれから

  • 著者名:坂本道徳
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  • 実業之日本社(2025/02発売)
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  • ISBN:9784408110646

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内容説明

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島の暮らしの記録と世界遺産への奮闘

2015年、「明治日本の産業革命遺産」のひとつとして世界遺産に登録見込み。
軍艦島が「端島」と呼ばれていた頃の、人びとの暮らしと世界遺産への道のり。

2009年の上陸解禁以来、限られたところしか歩けないとはいえ50万人が訪れた軍艦島。
その多くは「廃墟の島」という認識で観光上陸するのだが、果たしてそれでいいのだろうか。
日本の歴史の中で「端島」が「軍艦島」になった経緯にきちんと目を向けなくては、世界遺産といえども物見遊山に過ぎない。

本書は、元島民にして、軍艦島クルーズのガイドでもある著者の記憶と保存活動の記録である。
閉山から25年後に「故郷」を訪れた著者は、ここを保存しなくてはならないと決意する。
そのために仕事を辞め、NPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」を設立し、
さらには同様の地域の伝承を大切にする人たちとのネットワークの結果、2015年世界遺産登録見込みを獲得する。

端島は写真で語られることが多かったが、本書は著者の実体験にもとづく、生の記録である。
閉山後に島から離れた人たちが端島・軍艦島をどう見ていたかという貴重な視座も提供する。
そして、「世界遺産」をめぐって、端島の歴史のように翻弄される姿を浮き彫りにする。

第一章から第三章は、主として昭和40年代の島の生活の様子を語り、閉山後に島から出た人びとの貴重な声を収録する。
第四章・第五章は、世界遺産に向けた取り組みと、それがどうなったかを記録する。
「明治日本の」と世界遺産に定義された端島・軍艦島の「その後の端島」のリアルな姿がここにある。

■序章 世界遺産と「産業遺産」

■第一章 軍艦島の現在
●軍艦島上陸ツアー
●第二見学所
●第三見学所
●故郷を廃墟と呼ばれて

■第二章 島に生きて
●小学六年生、端島へ
●離島と船
●子供たちの日常生活
●学校生活
●端島にあった各種施設
●島の四季
●閉山

■第三章 それぞれの端島
●「炭鉱の島」ゆえの、それぞれの事情

■第四章 世界遺産に向けての挑戦
●はじまり
●軍艦島を保存したい!
●不協和音
●九州内の産業遺産の連携がはじまる
●近辺
●世界遺産になるのは教会群か、近代化産業遺産か

■第五章 これからの軍艦島 課題と未来への展望
●世界遺産という位置づけ
●世界遺産と観光の実際
●一人ひとりが考えたい軍艦島の姿
●軍艦島からのメッセージ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あちゃくん

97
この週末に行くので予習として読了。実際に住んでいた方が書いているので、狭い島で本当に最盛期5000人の人たちが暮らしていたんだなと改めて実感しました。現地に行くのが楽しみです。2014/09/17

28
軍艦島に暮らす人々の写真を見る機会があった。印象に残ったのは、当時からしたら信じられないくらいの高層住宅だった。東京の何倍もの人口密度で賑わっていたらしい当時のことをもっと知りたくなり、この本を手に取る。高低差のわからなくなる各棟の間の階段。大浴場。隣の家のご飯の匂い。屋上から落とした野球ボールを、下を通りがかった大人がまた屋上へ投げる。拍手。人々の暮らしが重なり、活気に溢れた懐かしい街が見えた。廃墟の島ではない。世界文化遺産という堅苦しいものでもない。そこにあるのはかつて人々が暮らしていた島、端島だ。2015/06/12

雲をみるひと

26
端島の元住民で世界遺産登録運動を主催されていた方の作品。前半は軍艦島の現状が中心だが、後半に進むにつれ作者の半生記、活動期のような趣になっていく。ツアーが始まった頃の軍艦島の様子が詳しい前半はわかりやすい。後半は少しパーソナル過ぎる嫌いはあるが作者の軍艦島愛や様々な葛藤がよく伝わってくる。2021/06/17

ようはん

19
著者は軍艦島(端島)の元住民で軍艦島の世界遺産登録にも尽力した経歴を持つ。当時の軍艦島での生活が語られているが、軍艦島自体が当時の日本としては特異の生活環境だったとはいえ、狭い生活空間の中で家族や隣人、仕事仲間や学校の先生等が濃密な人間関係を構築して助け合って生きてきた事実。これらは自分ら現代の日本人の視点だと、もう失われてしまったのかと思うと切なくなる。2022/01/22

リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん

11
軍艦島に対する、元島民の方達の思いが詰まった本だと感じました。又、自分自身の生活を崩してでも、軍艦島を世界遺産にしようとする著者の姿勢に感動しました。2014/12/29

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