内容説明
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オイラー型構造解析とは、空間に固定された計算メッシュ内で物質が変形・流動・移動する解法である。工学の諸問題のためによく用いられているラグランジュ型の解法と比較すると、オイラー型構造解析は、(1)大変形や破断を伴う構造解析に適している、(2)計算メッシュ生成が自動かつ高速、(3)超並列計算機(スーパーコンピュータ)で高い並列化効率を得やすいといった特長がある。本書では、オイラー型構造解析の基礎となる連続体の運動を記述する基礎方程式から、界面捕捉法やマーカー粒子を利用したオイラー型構造解析まで、実際に数値シミュレーションを行うことを想定して丁寧に解説している。さらに、オイラー型構造解析と相性の良い超並列計算での数値解析例や、大量の3Dデータセット作成に適したオイラー型構造解析の3D生成AIへの応用についても詳述している。
目次
第1章 序論
1.1 ラグランジュ型解法
1.2 オイラー型解法
1.3 ハイブリッド型解法
1.4 メッシュフリー法
1.5 本書の構成
第2章 基礎方程式
2.1 連続体の基礎方程式
2.2 連続体の運動の記述法
2.3 保存則
2.4 構成方程式
2.5 体積平均化・混合化
2.6 オイラー記述における固体変形評価
第3章 完全オイラー型構造解析
3.1 時間方向の離散化
3.2 空間方向の離散化
3.3 物体界面の表現法
3.4 数値解析例
第4章 マーカー粒子を用いたオイラー型構造解析
4.1 マーカー粒子を用いたオイラー型解法の概要
4.2 数値解析例
第5章 階層直交メッシュを用いた超並列計算法
5.1 ビルディング・キューブ法の概要
5.2 キューブのデータ構造
5.3 メッシュ生成手順
5.4 領域分割と袖領域通信
5.5 流体-構造連成問題における並列化効率
5.6 数値解析例
第6章 3D生成AIへの展開
6.1 3D生成AIの進展と課題
6.2 DeepSDFによる3D生成モデル
6.3 力学的パラメータを条件としたDeepSDF モデルの概要
6.4 超多ケース計算による3D データセット構築
6.5 parameter-to-3D タスクによるモデル汎化性能の検証
参考文献
索引