内容説明
農業は不滅です
主食であるコメ・コムギの栽培から、コムギの加工食品である「餅(へい)」「麺」、農具の発展、お茶・野菜の栽培、養蚕のための桑の栽培、肥料まで、中国における農業の歴史を史料から掘り起こす。
近代以前の農業は有機栽培であり、自然に存在する材料を使って作物を育て、人間や家畜の食糧・飼料とし、さらにその排泄物を作物に施して肥料にする。この自然と人間の循環関係を続ける営みは、いま注目されているSDGsの課題に正面から応えるもので、農業史研究はきわめて現代的な課題を追究する分野でもある。
【著者】
大澤正昭
上智大学名誉教授。現在(公財)東洋文庫研究員。専門は中国前近代史、農業史、唐宋時代の社会史。主な著書:『陳 農書の研究 12世紀東アジア稲作の到達点』(農山漁村文化協会)、『唐宋変革期農業社会史研究』(汲古書院)、『妻と娘の唐宋時代 史料に語らせよう』(東方書店)、『中国農書・農業史研究』(汲古書院)、共著『主張する〈愚民〉たち』(角川書店)、『春耕のとき 中国農業史研究からの出発』(汲古書院)など。
目次
まえがき
序章 中国農業史の空間、時間、視点
附篇 中国農業史関連史料の解説
一章 田植って必要?――田植法略史
コラム1 江南の水利施設――古墓・史跡調査記『記憶された人と歴史』から
二章 乾燥地だって農業ができる――華北乾地農法の開発と二年三毛作
三章 餅はモチでなく、麺はうどんではない――『斉民要術』と『太平広記』から
補論 中国史上の蕎麦
四章 犂のトリセツ――長床犂略史
五章 「日常茶飯事」っていつから?
六章 唐の都・長安の畑から――カブラ類略史
七章 綺羅、星のごとし――絹織物は桑の葉でできている?
八章 「糞」の行方――肥料略史
終章 農業は永遠(とわ)に続く
コラム2 この上なく〈自由〉な人々よ
あとがき
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河イルカ
すいか
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