内容説明
「台所は楽屋に似ている。準備をした人を舞台に送り出したり、お疲れ様と迎え入れたり。いったんきれいになるけれど、次の舞台が始まればまた誰かが散らかす。ほっとして、取り繕う必要のない、使い手の素が出る場所。だから、素敵でなくていい」
台所は語る。NHK「あさイチ」などメディアで話題沸騰! 〈生活の楽屋〉から見える人生のよろこびと哀しみ。躓き、くじけながらも懸命に生きる人びとを描く感涙のノンフィクション!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
neimu
32
退職、再就職、母の入院、娘の就職と怒涛の年度末に落ち着いて読める内容ではなかった。あれこれ考えてしまい、落ち込むような内容も多々あったので、読むのは挫折。とても気分転換本で読み飛ばすことはできなかった。再度、時間があるときに心落ち着けてじっくり読んでみたいと思います。台所って、心身ともに疲れているとき、入り浸ることができなくなるんだよね…。もちろん買い物や料理する気力も失せるし。2025/04/09
きゅー
6
冒頭で、前作『それでも食べて生きてゆく東京の台所』で書かれた「何も失っていない人などいない」という言葉が繰り返される。台所=キッチンは家庭の中心であるという感覚からも超え、台所が生きることの縮図として象徴されている。名もなき人たちの喜びや哀しみ、ときによっては子どもや妻を喪うという悲嘆も包みこんで、その場所は在り続ける。自分の家の台所を見てほしいという望みは、胸襟を開き誰かと話がしたいという熱望の現れであることもある。本書で、私たちは誰かの台所を覗いているのではなく、誰かの人生を覗いている。2025/06/20
いんぐまる
4
うきうき台所に立つ時もあれば、憂鬱で料理なんかしたくない日もある。その裏に必ずある物語を、生活の楽屋(台所)を起点に綴った本。転居、転職、家族との関係の紡ぎ直しなど、現在停滞気味の自分を鑑みて考えさせられた。特に五年間取材を続けた、ちひろさんと祖母の「家族の肖像」の項は何度も読み返した。必ず「ふたたび歩き出すとき」は来るんだな。ちひろさんが館山で営む、生涯にひとり1冊しか寄贈できない本を集め、「想い」を保存する古書店「風六堂」にはどんな本が並んでいるんだろう。2025/08/10
tama
4
ふたたび歩み始めた人々の姿を台所という「生活の楽屋」を通して描くノンフィクション。 台所は家の中で唯一何かを生み出す場。 暮らしと共にあった台所の記憶は生き続ける。 躓きくじけながらも前を向く人々の姿は尊い。 それぞれの人生にそっと寄り添う台所🥰 2025/04/02
チョビ
3
結論が筆者の中であるから、疲れている時にはあまり読みたくない。人の人生をお台所という、人格が出やすいところに例えてインタビューしている本なので。前に比べて読みづらくなっているのは、自分自身疲れているってことかと思う。2025/04/23




