内容説明
大地を駆ける宇宙ライターの日常。
野良宇宙ライターの道は険しい。
宇宙開発を取材して原稿を書くには、工学やサイエンスのほか、政治、国際関係、安全保障、歴史、法律、ビジネスなどの知識が求められ、まるで総合格闘技みたいだ。どれだけ勉強しても知らない専門用語や略語が湧いてくるし、赤字の取材旅行に取材の門前払いも日常茶飯事。出版や報道関係者と名刺交換をすれば「宇宙の記事だけで食べていくなんて絶対無理だ」といまだに叱られることもある。それでも、大好きな宇宙を身近に感じられたり、誰かの生活を支えていたりする瞬間に立ち会えるとうれしい。だからこの仕事を辞められない。
本書ではアメリカのケネディ宇宙センターや鹿児島の種子島宇宙センターをはじめとする取材先でのほっこりエピソード、誰かに話したくなる豆知識、取材先での失敗談、思わず泣いてしまったこと、本当にあった怖い話などを、宇宙開発と宇宙ビジネスの現状について綴った。笑いながら読んでいただきつつ、宇宙への興味を持ったり、自分らしい働き方を探ったりすることに役立ててもらえたらうれしい。
宇宙を書く仕事の舞台裏へようこそ。
※この作品にはカラーが含まれます。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Go Extreme
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宇宙ライティング:記事作成 取材体験 ニュース記事 インタビュー記事 宇宙産業 未来展望 技術革新 取材倫理 科学教育 情報発信 ロケット開発:H3ロケット 国際競争 商業宇宙技術 民間参入 打ち上げ成功 希望の象徴 宇宙探査 次世代育成 科学実験 宇宙飛行士:若田光一 ISS活動 宇宙選抜 アルテミス計画 国際協力 月面探査 宇宙法規制 新技術導入 教育的価値 宇宙政策 宇宙産業:民間企業 スタートアップ 月資源開発 宇宙旅行 産業成長 環境問題 持続可能性 科学革新 商業宇宙発展 宇宙ビジネス2025/03/08
ぱぴぷぺぽ
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夢を持って、実現のために努力した宇宙ライターになった話。女性であることの不利もたくさんあったでしょうが(著者はその事には触れていない)希望はかなえられた。まだまだ 先は長い。がんばってね! 女子高生に読んでほしい。読んでいて楽しくなるよ。 2025/05/22
深緑
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宇宙と聞くとどこか他人事のような気がする。 はじめはSFを読むような感覚で本を開いたがすぐに勘違いだったと気がついた。 メインはもちろん宇宙、宇宙産業の話なのだが、2章の内容は特に印象の残るものだった。 宇宙を見ながら、異国の戦争に心を痛め、怒り、決意を新たにする。 僕がなんとなく目を逸らしていたことに井上さんは真っ向から立ち向かっている。 ポップな表紙とは裏腹に社会派な一冊であると感じた。 多くの人にワクワクと夢を与えると同時に、上だけでなく目の前に広がる世界のことを考えさせられた。2025/03/30
ぶらっく
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専門用語も出てくるが文章に固さはなく、非常に読み易かったです。文章が生き生きとしており、自分の好きな分野に突き進む若く活発な著者像を感じました。また、ロシア軍事侵攻に触れるシリアスな内容等からは著者のライターとしての使命も感じました。終始興味をそそられる内容で展開され、あっという間に読み終わってしまいました。2025/03/15
niya
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『宇宙ライター』という馴染みのない職業に興味を覚えて手にとってみたんですが、未知の領域である宇宙に魅力を感じ奮闘している著者のバイタリティーや、現在の宇宙ビジネスをざっくりですが知る事が出来てとても面白かった。 『夜明け前の暗闇は深い』は印象的。日本の個性を活かした宇宙産業、ぜひ盛り上がって欲しい…!!2025/03/06