内容説明
過酷な状況に豹変した
“魔の山”を生き延びる-
極限の世界を描いた山岳小説
この大自然の海原の中で、人間の無力さを全身で悟る。今はこんなにも穏やかで、こんなにも簡単にこの場に立つことができるのに、ひとたびそれが変貌するや否や、一瞬にして人の命は散る。あの時はもがけども、もがけども何も変わらず、あがけども、あがけどもその大自然の摂理に響くことはなかった。どんなに強く念じても、どんなに激しく抵抗しても、大いなる天地の営みはどこまでも普遍だったのだ。
目次
第一章 初夏の弔問
第二章 小窓尾根
第三章 それぞれの運命
第四章 残骸
第五章 山の呼び声
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
こざるん
2
K2の遭難ノンフィクションに続いて手に取ってしまった。 こちらは小説ですが、立て続けに厳寒のアルパインでの遭難ものを読んでしまい、ちょっと重い。というか現在地も標高2000mなので寒い。小窓ノ王そのものを眺められる環境で読みました。1日で読了。 書き手は現役山岳ガイド、さすが描写がリアル。 劔の北方稜線は夏でもバリエーションとして結構スリリングだと想像しますが厳冬期となると想像を絶します。世界の高所登山に臨む人がトレーニングで登る、と。自分は行くことのない世界を小説で読めて興味深かったです。2025/09/17
なますだ
1
厳冬期の剱岳・小窓尾根で起きた遭難事故と、唯一生き残った主人公の苦悩を描いた山岳小説。エキスパートの鬼島と組んだ主人公・川田は、先行パーティの滑落に遭遇し救助に動くが、雪崩により事態は極限状態へ。ぎりぎりの状況下で下さなければならない生きるための決断。それでも、大自然は一瞬にして尊い命を奪い去ってしまう。「もらい事故」のような形であっても、生還者は遺族の非難や自責の念を背負い続ける理不尽さに胸が痛むと同時に、また心静かに山に向かえる日がこれますようにと願わずにはいられないラストだった。2025/06/13
(まだない)
1
著者は現役の山岳ガイド。岩も雪も登れてピアノも弾ける、魅力的な人。そのうえ小説まで書くとは。すごい人だ。これを読むと、雪山は怖いけど、行ってみたい、と思う人が増えるんじゃないかな。(2024/12/20読了)☆3.0点2024/12/20
ビタミンC
0
剱岳は氷河のある山で、日本国内で危険度の最も高い山、そして死亡者数ギネス級の山。 雪山のリアリティと、命を一瞬で飲み込む圧倒的な大自然が恐ろしかった。 山行の描写は、著者の圧倒的経験を感じる充実度。 自然を舐めるな。 最初から最後まで、そう叫んでいるような小説。2025/01/14
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