文春文庫<br> 夜に星を放つ

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文春文庫
夜に星を放つ

  • 著者名:窪美澄【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 文藝春秋(2025/02発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167923280

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内容説明

直木賞受賞! やさしく煌めく傑作短編集

コロナ禍のさなか、閉塞感と、婚活アプリで出会った恋人との進展しない関係に悩む綾。
月に一度、綾の早世した双子の妹の恋人だった村瀬と話すことで気持ちを保っている。
重い喪失感を共有する二人が、夜空を見上げた先には――(真夜中のアボカド)

どうしようもないことに対面した時、
人は呆然と夜空を見上げる。
いつか再び、誰かと心を通わせることができるだろうか――。

5つの優しい物語が光を紡ぐ 第167回直木賞受賞作。

【目次】
真夜中のアボカド
銀紙色のアンタレス
真珠星スピカ
湿りの海
星の随に

解説・ カツセマサヒコ

単行本 2022年5月 文藝春秋刊
文庫版 2025年2月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

586
わたしとしたことが!ほぼ読了していると思っていた大好きな作家さんの直木賞受賞作(読み終わるまで知らなかった)を今まで読み逃していたとは。全編のテーマは「別れ」であり、縦糸に星座、横糸にコロナ渦でうっすらと彩を与えた短編集。人は出会えばそのその先には必ず別れがある。それが失恋だったり親の離婚だったり。子ども目線の小説はふだんは好みでないのに、今作ではそれがしっくりきた。好みだった『銀紙色のアンタレス』は以前アンソロで読んだことがあり、ソコだけ損をした感強し(笑)2025/08/06

ふう

87
生きることはどうしてこんなに悲しいのでしょう。5つの物語を読みながら、わたしもその悲しさに取り込まれていくようでした。中心となる人物だけでなく、周りにいる人々も同じように切なさをかかえて生きていて、それでもみな、なげやりになったり誰かを恨んだりすることなく、やがて光が照らしてくれることを願いながら明日へと向かいます。離婚で家族を失った父親、いじめられている娘を心配して死んでもそばにいる母親、施設に入ることになった佐喜子さん。3人のやりきれない思いもいつかやさしい光になるのでしょうか。2025/04/09

だーい

55
今少ししんどくて、なぜか手に取った小説。全編に共通しているのは別れだけれど、叶わない片想いでもあると思った。人が人を想うことは、寂しさや切なさを伴う。願いは叶わないことの方が多い。それでも人と繋がりたいと思ってしまう。登場人物が懸命に生きようとしている姿が良かった。「生きていれば、きっといいことがある」月並みな言葉かもしれないが、そう信じたい。一番のお気に入りは「銀紙色のアンタレス」窪作品に出てくる男の子は本当に儚くて、そっと包み込んでしまいたくなるような感じで見ていて胸がきゅっとなる。2025/05/26

さちこ

54
自分がちょっと仕事で失敗した時に読んだから暗い話や複雑な話は小説の中でももう読みたくなくなった。2025/05/25

ポルコ

50
窪美澄さん初読み。『銀紙色のアンタレス』真の静かな性質、ひそやかな恋。若者にありがちな騒がしさがなくて読んでいて心地よい気分にさせてくれる男の子の夏休みのひとコマ。『真珠星スピカ』いじめにあい母が亡くなり父と二人だけの生活に、幻のように死んだはずの母が現れた。家族の愛の物語にじんわり『星の隨に』健気!の一言。終始心地よい読み心地でした。2025/06/30

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