内容説明
シェイクスピアの〈マクベス〉上映中に起きる殺人事件。容疑者は関係者のみ。シリーズ探偵のアレン警部が不可解な謎に挑む!『闇が迫るーマクベス殺人事件』は一九八二年に死去したナイオ・マーシュの絶筆である。シェイクスピアの戯曲『マクベス』のリハーサルと上演を背景とした珠玉のミステリだ。『マクベス』に詳しい人なら舞台面が眼に浮かぶほど斬新な演出が細部まで書き込まれ、わくわくさせられる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翠埜もぐら
19
「マクベス殺人事件」のはずが全体の2/3を過ぎるまで、「殺人事件」は起きず、起きたら起きたであっという間の解決でしたが、舞台を作り上げていく群像劇が手に汗握って全く退屈しませんでした。いや「殺人事件」よりはらはらしたかも。犯行の動機が、子供に逆恨みした人物の悪意ある行為がきっかけだったわけですが、犯人の異常さは別として私的には納得もしたし面白かったです。「マクベス」上演に関するジンクスや迷信もうまい伏線でした。しかし相変わらずアレンさん、影薄いなぁ。アレン警部シリーズなのに、この人が一番個性がないような。2023/10/15
UPMR
5
マーシュの遺作。お得意の演劇モノかつマクベスの演出案に挑んだ意欲作ではあるのだが、前半が丸々とマクベス劇の幕開けまでの顛末の描写に費やされ、後半になるまで殺人が起こらないという構成は、犯人が分かりやすい&動機が唐突で不自然という瑕疵とも相俟って、正直なところ、ミステリ部分が付け足しみたいな印象を大いに受けてしまう。前半の演劇が組み上がっていくまでのスピーディな筆は、演劇に興味がある人なら楽しめるとは思うが、ミステリ的にはあまり寄与していなかったのがもったいなく感じた。2023/12/11
nightowl
3
不吉な劇「マクベス」のリハーサル中に起きる不穏な出来事。果たして劇は無事に上演されるのか?シリーズキャラクターの出番は?ミステリ黄金時代の作家が現代ミステリ風のプロットに挑戦した作品。じわじわと真綿で首を絞めるように何かが起ころうとしている丹念な稽古描写に胃がきりきりしてくる。その緊張感でかなり引っ張るのでサスペンス好き向け。なお演劇好きとしては、問題児タイプの演技巧者でぎすぎすする人間関係がかなりリアルに感じた。2023/06/11
ヨッシー
1
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