内容説明
イスラエルの企業が開発した、通話・メール・SNS・位置情報などスマホのあらゆる情報を外部から監視可能にするスパイウェア「ペガサス」。このソフトが世界中でジャーナリストや人権活動家の弾圧に悪用されている実態を暴いた執念の調査ルポ。
解説/池上彰
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
128
大統領のスマホが盗聴器と化して国家機密を流出させたら。そんな悪夢を実現させるスパイウェア「ペガサス」が違法な監視活動に使われている実態を、ジャーナリストチームが公開するまでを描く。専制国家が反体制運動家を弾圧し、独裁者が隠し財産を取材する記者を黙らせる便利な道具となっていた。国家安全保障のためなら手段を選ばないのが国際政治の常識だが、ここまで来るとテクノロジーによる恐怖支配が実現している。ペガサスを生んだイスラエル企業は報道により崩壊したが、一度広まった技術は消えることはない。需要ある所に供給は続くのだ。2025/03/23
Abercrombie
4
イスラエル企業NSOが開発したスパイウェアが、強権国家の監視活動に使われてきた実態を、ジャーナリストの協働プロジェクトが暴くルポルタージュ。話は興味深かったけど、強権国家の人権抑圧、被害者たちのスマホの分析、彼らのプロフィール、この繰り返しばかりが長くてちょっと飽きる。NSOは消えても強権国家やスパイウェアがなくなるわけではない。やりきれない現実はまだまだ続く。2025/03/12
アムア
4
イスラエル企業のNSOが開発したスパイウェアペガサスに関して調査報道側の目線でまとめた本。ゼロクリック攻撃の手法はかなり衝撃的だが、誰にでも無差別に適用されるようなものではない。その理由は手法がバレるとパッチがすぐに適用されてしまいコスト回収ができないから。 それでも、技術が高度化しながらこのような手法はたびたび出現する。2025/03/02
shige
4
調査報道ものルポ。 イスラエル企業製のスパイウェア「ペガサス」が、ジャーナリストや人権活動家の監視や弾圧に悪用された実態を暴いたもの。 ジャーナリストたちが端緒となる情報を把握した後、執念深く証拠を集めていく姿に尊敬する。 NHKでも報道されたので存在は知っていたものの、実際に読むと非常に恐ろしい。 スパイウェアといっても特定のアプリがインストールされるわけではなく、遠隔操作されて録音からカメラを利用した盗撮までできる…というものらしく、スパイ映画を見ているようだった。 プロの仕事に頭が下がります。2025/02/10
ふら〜
3
テロリスト等に対する動向監視のための必要悪であったスパイウェア「ペガサス」が、権威主義体制国家等に濫用され、ジャーナリスト等の所謂反体制勢力を監視、弾圧するために使われてきたという事実を暴くジャーナリスト集団の物語。ペガサスを作成したNSOというイスラエル企業は潰れたと。色々思うところはあるが、悪用する懸念ある先に無際限に売りつけるのは悪手に尽きるものの、スパイウェアの需要は無くならないだろうし、体制vs反体制という構図は変わらずに用いられるツールが変わったという現状を知らしめているだけども言える。2025/07/25
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