内容説明
元朝日新聞の記者が定年後,バルセロナで豆腐店を開業した.修業の日々,異国での苦労,新しい出会いと交流,ヨーロッパから見た日本の姿──ジャーナリストならではの洞察力で,「蛮勇」のカミさんと二人三脚の日々を綴った小気味よいエッセイ.一身にして二生を経る──人生後半の新たな挑戦をめざす全てのひとに贈ります.
目次
はじめに
第1章 一身にして二生を経る
第2章 「失敗したって,たいしたこたぁないよ」
第3章 不況のどん底こそ起業のチャンス
第4章 崖っぷちに舞い降りた天使たち
第5章 うれしい誤算,うれしくない誤算
第6章 我が家はバルセロナ市の文化財
第7章 忙人不老
第8章 異国の文化は「新しい,良い」
第9章 日本食ブームは,より広く,より深く
第10章 「どちらから来られました?」「北極から」
第11章 南仏プロヴァンスと比べたら
第12章 コロナ禍,お客は半径五〇〇メートルの住民だけ
第13章 欧州はプラスチックを規制し,検査ビジネスを育てる
第14章 事業の継承は険しい山道を登るが如し
第15章 カミさんと私
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
50
本書はもともと新聞記者であった著者の清水さんがスペインバルセロナでそして豆腐屋を始めたきっかけから開業・そしてお店を10年経営した記録をまとめたものになる。驚くのは新書のレーベル。タイトルだけみたら私の好きそうなタイトル&内容なんですが、そのお話をあの岩波新書から出版されている!あの岩波新書で😂アカデミックな岩波新書から本書が出てる!そのギャップにやられた。これは読むしかないというモチベーションが急上昇した。読んでみてチャレンジする気持ちを忘れないようにしたいと強く思った✨️2025/05/27
tosca
31
元朝日新聞記者の清水建宇さん、昔ニュースステーションにコメンテーターとして出ていた時に見ていたので、良い人そうだなとは思っていた。彼が定年後にバルセロナで豆腐店を開業するという話で、全くの素人が豆腐作りから学んでいるので非常に面白かった。豆腐作りに必要な道具を揃え、バルセロナで商売を始めるための労働許可の申請から何から、しかもスペイン語もよく分からないまま、よくぞゼロからスタートしたなと感心する。バルセロナで開業してから東日本大震災があり、コロナ禍もあり、奥様と二人三脚で乗り切った日々の話が素晴らしい2025/07/23
tetsubun1000mg
23
昔、新聞か雑誌の紹介などでバルセロナで豆腐屋さんを開業した話は聞いた記憶が有ったので選ぶ。 朝日新聞の記者から雑誌編集長などを経て、豆腐屋をゼロから開業しようという無謀とも思えるし、しかもスペイン語も話せなかったということに驚き! しかし、外バルセロナという土地選びは当たっていたのだろう。 差別や偏見を受けた事はなかったらしい。 最終的に店を譲る時は平均月収230万円と書かれていたので採算は取れていたみたい。 私自身では、国内でも豆腐屋など飲食系の開業など考えられないが、筆者は悔いのない人生だったと言う。2025/04/25
Eric
18
理論と実践の書。言語と異文化の壁にぶつかりつつも、体当たりで乗り越えていく。危なっかしくも勇気をもらえる。年齢も足枷にはならず、むしろ忙しくすることで健康を維持できるという視点は新鮮だった。記者ならではの人と繋がる上手さ、そして広い視野も存分に活かし、こだわりを強く持ちながら日本の豆腐をバルセロナに持ち込む。ここまでガッツリ豆腐漬けの生活だと思わなかった。端々の写真一つ一つからも真心込めて取り組んでいるのが伝わる。淡々とした口調だが情熱が伝わってくる一冊。2025/07/16
ソングライン
16
一身二生、60歳で新聞社を定年退職した筆者はバルセロナで豆腐店を開くことを決心します。取材で訪れたバルセロナが気にいり移住したいと思い、美味しい豆腐が食べたいと考えたことがきっかけです。日本での豆腐作りの修行、スペイン語の勉強、機材の選定などの準備が整い、バルセロナでの10年の豆腐作りの詳細が語られます。これ程の大きな夢に協力した奥様も立派です。定年後の第2の人生を計画している人々、外国での生活に憧れる若者にもお勧めの一冊です。2025/06/19
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