宝島社文庫<br> 一次元の挿し木

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宝島社文庫
一次元の挿し木

  • 著者名:松下龍之介【著】
  • 価格 ¥899(本体¥818)
  • 宝島社(2025/02発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784299064042

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内容説明

2025年第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作

「謎の牽引力、ストーリーの面白さは、今回これがダントツ」大森 望(翻訳家・書評家)
「古人骨のDNA鑑定が暴く驚くべき真相!」香山二三郎(コラムニスト)
「謎の散らばせ方、話の運び方も上手く、最後までぐいぐい読ませました。文章も上手い」瀧井朝世(ライター)
「文章力が圧倒的だし、魅力的な謎の提示、読者を惑わす情報を入れてくるタイミングなど、とにかく舌を巻く巧さだ」千街晶之(書評家)
「遺伝人類学を専攻する主人公の専門家らしさもきちんと書けているし、一方で“ちゃぽん”という擬音の活かし方も巧みだ」村上貴史(書評家)
「スケールが大きい陰謀劇であり、成長小説としての面白さも備えた作品。広げた風呂敷をきちんと畳み、物語の幕を閉じる技量に、自信を持って推す」川出正樹(書評家)


二百年前の人骨のDNAが
四年前に失踪した妹のものと一致!?

ヒマラヤ山中で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝学を学ぶ悠がDNA鑑定にかけると、四年前に失踪した妹のものと一致した。不可解な鑑定結果から担当教授の石見崎に相談しようとするも、石見崎は何者かに殺害される。古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは古人骨が盗まれた。悠は妹の生死と、古人骨のDNAの真相を突き止めるべく動き出し、予測もつかない大きな企みに巻き込まれていく――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bunmei

374
遺伝子学をベースに、現在と過去の場面転換を巧みに使い、よく練り込まれた作品。驚愕の真相に辿り着く迄のミステリーとしての醍醐味、また、秘密裏に遂行された製薬会社と宗教団体が絡む非人道的な企てと陰謀劇の怖さが読者を包み込む。遺伝子人類学についても、著者自身の知識だけでなく、多くの取材や文献を参考にした緻密な描写の中に、科学に裏打ちされた専門性を感じさせる。インドの湖で発見された200年前の呪われた骨の調査から端を発し、クライマックスに来て、不思議なタイトルの意味も浮かび上がってくる、壮大で重厚なミステリーだ。2025/04/09

たっくん

366
インド・ヒマラヤ山中「ループクンド湖」で発見された二百年前の白骨遺体。24年前の調査隊リーダーは仙波佳代子(世界初、マウスの人工胚を作製)、七瀬京一(大手製薬会社日江製薬研究員後に代表取締役)、岩見崎明彦(日江製薬からの地を辞し大学へ)・・石見崎教授からの依頼で、大学院遺伝学研究者七瀬悠は「発見された200年以上前の少女の人骨のDNA鑑定」を行うが、それは4年前突如失踪した妹紫陽のDNAと一致し愕然とする悠、そんな時石見崎教授が何者かに殺害されて・・死者の複製、驚きの真相が明らかになっていく、面白く読了。2025/08/05

こも 旧柏バカ一代

351
出だしからして衝撃的だった。最初の数ページで凄惨な光景だと思い本を閉じてしまい、他の本を読んだ後にもう一度挑戦して、あっという間に引き込まれて読み終わる。読了直後、コレ、続きそうな終わり方だなと思い。あとがきで、コレがデビュー作だと知る。この著者さんは今後、要チェックだな。私のザルなチェックリストに入れておこう。牛尾という名前から、イメージが獣の槍を持ったアレな人の画風になったのは私がオタクだからだろう。2025/06/27

ハゲおやじ

320
初読みの作家。第23回 文庫グランプリ受賞作で気になっていた。事前情報も無く、帯の「二百年前のDNAが…」で科学的な捜査でトリックを暴くのか?と思っていたが違った。どこか甘酸っぱい青春物語の上に 大人のどす黒い思惑が重ねられ、異常な殺人鬼も蠢き と リーダビリティは凄い…って へそ曲がりの私には ”美女””美形”の時点で 妬み感情爆発だった(フィクションなのにね)。でも、まさかコイツが… 等の驚きもあって面白いね。「ちゃぽん」は 絶妙な表現だよね。「ちゃばん」じゃなくて良かった(失礼しました)2025/06/12

Atsushi

259
200年前の人骨のDNAが4年前に失踪した妹のものと一致した。不可解な鑑定結果をめぐるミステリー。面白かった。冒頭のつかみで一気に引き込まれた。紫陽は何処へ、樹木の会とは、牛尾の正体は。深まる謎にページをめくる手が止まらない。壮絶な闘いの末、漸くつかんだ笑顔にグッときた。2025/05/08

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