内容説明
軍事の専門家が熱く語るアニメ・特撮の戦争
「『機動警察パトレイバー』首都防空通信は実際に自衛官の目にどう映ったのか」
「『新世紀エヴァンゲリオン』の世界ではソ連は崩壊していない」
「『風の谷ナウシカ』のバカガラスはナチスドイツで開発されたギガントと同様の運用がなされている」
「『宇宙戦艦ヤマト』の多層式航宙母艦の運用構想は、日本海軍の三段式時代の空母「赤城」と同じなのか」
「『シン・ゴジラ』で使用が検討される核兵器は、名前が違う?」……。
アニメや特撮を、軍事や各ジャンルの専門家が本気で語る。
“虚構”と“現実”、戦争の本質は変わらない――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
124
アニメだけ特撮だけ軍事関係だけのオタクが集まっての鼎談なら、まだテーマが統一されていて聞いていても意味はわかる。しかし、その全部のオタク(+SF、仮想戦記)が遠慮なく喋りまくると、その場にいてもついていけないだろう。本書に取り上げられた話題に興味はあるが、これほどディープに熱量を注いではこなかった。戦後の平和教育とかで戦争について学校で教えられなかった世代が、自分なりに学んだ未来の戦争はいかにあるべきか思い切り議論しているのだ。せめて小泉氏と高橋氏は、ゴジラやエヴァに影響された情勢分析はしないでほしいが。2025/02/14
keroppi
65
「ゴジラvs自衛隊」なんてタイトルついてるから、歴代ゴジラの自衛隊との戦いを論じているのかと思いきや、ゴジラについて触れているのは全6章のうちの1章だけ。しかも「シン・ゴジラ」と「-1.0」。「-1.0」には自衛隊出てきませんけど。と、ぼやいていながら中身は、軍事専門家、軍事オタク、アニメオタクたちが、「エヴァンゲリオン」や宮崎アニメを始めとするアニメに登場する武器や戦争に突っ込みを入れたり賞賛したりと、面白く読んだ。「-1.0」の実際の雪風館長の写真も出ていて、映画の館長と似ている!2025/03/25
くさてる
26
著者が前書きで述べていらっしゃるように「ハシャいでいるオタク」たちによる、アニメ、特撮における「戦争論」。対談集なのだけど、とにかくみなさん早口で仕方ない感じが素晴らしかったです。2025/03/12
とも
22
真性オタクたちが特撮・アニメの軍事と自衛隊について語り合う本。深すぎてほぼわからん状態。 「じつはアスカはドイツ語そんなにしゃべれなかったのでは解釈」がツボ。2025/01/29
bluemint
17
私は軍事もアニメもそれほど知識はないが、それでもゴジラ・エヴァ・パトレイバー・宮崎駿ぐらいは観ている。パネラーの知識はとんでもなく、アニメの一コマまでもよく覚えているなあと感心した。知っている著作に言及されると嬉しくなる。本作に刺激を受けてパトレイバーの、DVDを含めた全作を購入してしまった。終盤に言及されている″アメリカは敵として語っても良いが中国はそうしてはならないというバイアスがかかっている″という指摘についてもう少し掘り下げてもらいたかったが、朝日の記者がいるから無理か?2025/04/18