氾濫の家

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氾濫の家

  • 著者名:佐野広実【著】
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  • 講談社(2025/01発売)
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  • ISBN:9784065365670

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内容説明

妻は自分のモノ。子供たちも自分のモノ。金を稼いでくるのは俺なのだから、家族は俺の言いなりにならなくてはならない。

郊外の住宅地に住む五十代の専業主婦、新井妙子。
ある日、隣の家で殺人事件が起きる。被害者の隣人が著名な大学教授だったこと、一人息子がいたことを、妙子は事件を通じて初めて知る。
平穏そうに見えた隣家で何が起きていたのかーー事件はやがて、妙子自身の家庭の闇をあぶり出していく。

『誰かがこの町で』で「同調圧力」を、『シャドウワーク』で「DV」を描いた異能のミステリー作家、今度のテーマは、この国に根深く残る「家父長制」!

目次

第一章 事件
第二章 波紋
第三章 拡散
第四章 事故
終章 そして氾濫が

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

150
ここまで不完全が揃った男がいるのが怖すぎる。人として最低過ぎる。だが、この夫の吐いた言葉に思い当たる節はある私だ。ここ迄とは言わないが、昭和ど真ん中に生まれた人なら多少は感じた事があるのでは?だが時は令和。私より下世代の両親がこれか・・よくぞ子供たちが真っ当に育ったものだ(そこ?)共感できることはほとんどないが、妻である妙子の最後の(行きついた)行動を私は否定できない。むしろ遅い!今作のモヤモヤむかむか感をどうしよう・・ハッ、これが氾濫と言うことか?2025/02/13

ma-bo

104
隣家で殺人事件が起きた。主婦の妙子は不審な人物を目撃していた。被害者は大学教授だった事、一人息子がいた事を妙子は事件を通じて初めて知る。題名の氾濫の家は隣家の事かと思っていたら...自身の家の闇があぶり出される話だった。2025/07/26

ゆみねこ

82
過去に読了したどの本の登場人物より最低最悪の男が出てくる。郊外の住宅地に住む専業主婦の新井妙子は隣家で起きた殺人事件に心が揺れる。平穏そうな大学教授の一家に何があったのか?やがて妙子の家の中でも問題が露わになり、夫のとんでもない闇が。今どきこんな男尊女卑な夫に支配される妻がいるのだろうか?考えることさえ出来なくなるほど洗脳されるのか…うーん。。2025/06/11

itica

79
隣家で起きた殺人事件。それがまさか我が家の崩壊への兆しだとは思いもしなかった主婦の妙子。モラハラ夫、家に寄り付かない子供たちと、外からは伺い知れない歪な家庭。夫にむかつき、妙子に苛立ち、一部不満を溜め込むような読書だった。この家庭の構造が、社会の構造の第一歩だとしたら笑うに笑えない。とても意味深だ。 2025/02/04

オーウェン

64
専業主婦の新井妙子が住む隣の家に警察が入っていき、旦那が殺されていることが分かる。 妙子の家にも刑事が聞き込みにやってくる。 ミステリではあるのだが、誰が殺したのかという謎ではなく、妙子自身の抑圧された生活を描くドラマ。 今のコンプラを無視したかのような昭和の夫に対し、従順な妻になっている妙子。 娘や息子にも飽きられる始末であり、いかにして妙子が自身を取り戻していくかに焦点が。 ラストの解放感のようなやり取りにはスカッとする。2025/06/28

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