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内容説明
仏教の経典や僧侶たちの説法を紐解くと、意外にも恋愛話や言葉遊びがいたるところに見られる。インドから中国・朝鮮半島を経て日本に伝わった仏教は、宗教そのものだけでなく、恋愛文学や言葉遊びも育てたのだ。洒落や掛詞、ちょっとしたおふざけなど、エンタメ要素満載! 身近なようで実は知らなかった仏教の本当の姿、そして日本の古典文学に与えた影響とは? 仏教と周辺文化研究の第一人者である著者が、膨大な資料から仏教と恋愛文学の関係性を明らかにする新しくて面白い仏教読本!
目次
はじめに
第一章 インドの仏教経典に見える恋物語
第二章 中国の恋物語と仏教
第三章 韓国の恋物語と仏教
第四章 日本の恋歌・恋物語と仏教
第五章 ベトナムの恋物語と仏教――諸国の作品との対比
おわりに
後書き
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
19
仏教の中に男女間の恋バナやエッチなカーマ・スートラなどがあり、それが儒教の力が弱い日本に伝わって文化に影響を与えたということで面白そうだと借りたのだが、インドの仏教話で飽きてしまい(今の感覚からすると刺激が足りない)眠くなってしまったのだが、インド→中国→韓国→日本で四章になると仏教が与えた影響とか「万葉集」の中にもあるという。世間とか無常観とか男女の一夜限りの恋とかそんなものだというように書いてあったのだ。なるほどそれで勅撰集にはエロ坊主の歌が多いんだな。2025/07/22
さとうしん
18
アジアの文学と仏教の関係に注目。日本と中国はともかくインド、韓国、ベトナムも取り上げているのは珍しいのではないか。作品と仏教、あるいは出典とされるものの結びつけが強引かなという箇所があるのが玉に瑕。しかし日本人の本来の心情が反映されているとされがちな『万葉集』にも仏教的な要素が見て取れるという指摘は面白い。また、インドの説話で最後を仏教的な教訓で締めくくっていればどんなことを語っても許されるというのは、中国で抗日ドラマの体裁を取っていれば多少の無茶は許されるというのを連想させる。2025/01/22
白隠禅師ファン
17
アジアの文学作品(タイトルにあるように恋愛モノが主)と仏教との、関連性について着目した本で、インド、中国、韓国、ベトナム、日本の文学が扱われている。『万葉集』の時代から既に大伴旅人の歌などから、仏教の影響が見え、『竹取物語』や『伊勢物語』には、仏教用語を使った言葉遊びやオマージュが満載、『源氏物語』は読み手が仏教の教養がある前提で書かれているからか、かなり高度な仏教要素(「心あり」のような自業自得の描写etc)が含まれているようで、文学比較としても楽しめた。2025/05/26
乱読家 護る会支持!
3
恋愛文学という概念は、西洋では近代になって生まれたものらしいです。しかし、日本では『古今和歌集』で「恋歌」の部が設けられています。 原罪を基本とするキリスト教圏では、『性=悪』という概念を根本的に持っているのに対して、仏教やアジア諸国にはその概念が無く、恋愛を文学で表現することについえは、西洋よりも東洋が進んでいたようですね。2025/05/22
非実在の構想
1
恋を描くためのフォーマットとして仏伝が用いられたというのが、すごく面白い。2025/02/09
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