内容説明
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人気シリーズ「乙女の本棚」第44弾は、文豪・芥川龍之介×イラストレーター・Sakizoのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。
「私は花火のことを考えていたのです。我々の生(ヴィ)のような花火のことを」
鹿鳴館で行われる舞踏会に初めて参加した明子。そこで彼女は、あるフランスの海軍将校に声をかけられる。
芥川龍之介の名作が、ロマンティックな世界観や装飾をあしらったデザインが好評を博すイラストレーター・Sakizoによって描かれる。名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
168
明治19年11月3日の夜、鹿鳴館での舞踏会デビュー。フランスの海軍将校と、美しく青きダニウブのヴァルスを踊る17歳の令嬢明子。開花の日本の少女の美を遺憾なくそなえる。その若さと美しさは、花火のように儚いのか。Sakizoさんが描く華麗なドレス姿が美しくも物悲しい。2025/04/26
ちえ
42
明治19年11月3日、鹿鳴館で開かれた舞踏会。華やかな舞台が作家の筆と添えられた絵からよみがえる。読了後、ピエル・ロティについて確認。関連する芥川の作品も読んでみたい。「乙女の本棚」2025/05/05
ぐうぐう
30
面白い。鹿鳴館での舞踏会の出来事が描かれているのだが、それが回想であることが第二章で明かされる。凡庸な小説家であれば、現代から書き始め、そこから回想へと入れ子構造にしてしまうところを芥川はそうしないのだ。そこがいい(とはいえ、注意深く読めば、これが過去のエピソードであることを芥川は早々に明かしているのだが)。ロマンチックな展開、そして終盤での花火の美しさ、そして儚さ、それをSakizoは、古風でありながらも華やかなタッチで視覚化している。(つづく)2025/01/21
たぬ
23
☆4 美しい! 麗しい! 水彩の華やかなタッチと物憂げな表情にホウ…とため息が出てしまいます。若い女性が美しくドレスアップした姿はいつまででも眺めていられるなあ。目の保養。心のサプリ。自分でも着てみたいとは今も昔も1ミリも思ったことないけど(思わないどころか着用姿を想像するだけで眉間に皺を寄せながらウヘェ…となる。だが地味路線ならコスプレ願望はあり)。実在のフランス人作家ピーエル・ロティが登場するのがさらにロマンを感じさせてくれます。2025/08/22
takakomama
19
明子は17歳で鹿鳴館の舞踏会にデビューした夜、フランスの海軍将校と踊ったことを30年以上経った今でも、菊の花を見るたびに思い出します。煌びやかな舞踏会を描いたイラストがとっても素敵です。2025/02/21
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