内容説明
未来のために、「次の人」のために立ち上がる女性たち、28の物語。セクハラにあった女性が闘い続ける理由とは? 推し活で届けたい言葉とは? 地下2階の部屋に住む女子生徒の悩みとは? 文庫版のための著者メッセージも収録! 日韓累計165万部突破の『82年生まれ、キム・ジヨン』の次作短編集。文庫解説=桜庭一樹、解説=成川彩 推薦文=王谷晶、伊藤詩織
目次
はじめに/第1章 それでもずっと、ときめきつづけていられる/二番目の人/ナリと私/彼女へ/若い娘がひとりで/私の名前はキム・ウンスン/大観覧車/公園墓地にて/第2章 私はまだ若く、この闘いは終わっていない/離婚日記/結婚日記/インタビュー──妊婦の話/ママは一年生/運のよい日/彼女たちの老後対策/声を探して/もう一度かがやく私たち/第3章 はあちゃん、けんきでね/調理師のお弁当/運転の達人/20ねんつとめました/母の日記/ジンミョンのお父さんへ/ばあちゃんの誓い/第4章 たくさんの先が見えない道のなかかすかな光を私は追いかけてる/浪人の弁/また巡り逢えた世界/老いた樫の木の歌/長女ウンミ/公転周期/十一歳の出馬宣言/エピローグ:78年生まれ、J/日本の読者の皆さんへ チョ・ナムジュ/文庫版に寄せて 著者からのメッセージ チョ・ナムジュ/訳者あとがき/文庫版 訳者あとがき/解説 82年生まれ、A 成川彩/文庫版解説 71年生まれ、K 桜庭一樹
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
260
チョ・ナムジュは3冊目。今回はエピローグを含めると28の短篇からなる作品集。いずれも女性が語り手(主人公)の物語である。年齢は小学生から、ばあちゃんまで様々。階層的には、概ねロウワーからアッパーミドル・クラスといったところ。全編を通して韓国の今、韓国のリアルが如実に伝わって来る。制度や生活習慣においての多少の違いはあるものの、それらは現代日本の日常に近接する。一見したところでは、韓国の方が女性たちが生き辛いようにも見えるが、日本におけるジェンダーが内向化しているだけだとも思える。男たちの身勝手さと⇒2025/06/15
二人娘の父
9
単行本の時に読んだのは、3年以上前のコロナ禍の際。まだ韓国小説になじみが薄かったので、とにかく押し寄せる28本のストーリーに圧倒された。その後、一定の韓国小説に目を通した上で再読し、当時よりも解像度が高くなって読むことで、著者の視点の鋭さとブレなさに感動する。正直、ここまで多くのエピソードを書くには、どれだけの取材や調査が必要だったであろうか。一話ごとのディテールの捉え方に、ルポルタージュを読んでいるかのような感覚になる。登場する女性たちには、一人ひとり名前のある人間なのだという著者の執念を感じるのだ。2025/01/25
めい
3
読んでいるうちに気付けば自分の体験と重ねていて、俯瞰で見るのが難しかった。苦しくて複雑でしんどいけど、これからも胸張って生きていきたいし生きていける自分と社会にしていきたいし、していく。2025/02/06
地球の子
3
【★4】 2025年はこちらの本から。何となく本読む余裕が無かった時に、そんな自分をどうにかしようと本屋で買った本。 28人の人生が数ページずつ載っている。主人公はみな女性で、未来の幸せのために闘っている人や、理不尽な思いを1人で抱え込んでいる人もいる。韓国は日本より政治参加をしているイメージだけど、少なからずそれに影響されて国が変わっていっている途中に思う。2025/01/21
はささ
1
すぐ隣の国なのに、人々の生活は知らないことばかりだったなと改めて感じさせられた。行きづらい女性のもがく様子は日本とそっくりと思う部分もあり、デモやストが日常的に行われ、政治への関心の高さは全然違うなと思ったり。他の国の日常生活がわかる小説も読みたいな2025/08/10
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