聖と性 私のほんとうの話

著者名：まりてん【著】

講談社（2025/01発売）

• ISBN：9784065384411

内容説明

ミスヘブン全国1位！数奇な半生を送ったカリスマデリヘル嬢がはじめて明かす宗教２世、男性観、マーケティング、プロモーション術！

日本最高給の風俗嬢のお仕事は「心の接客」だった――。
なぜ男たちは彼女に惹きつけられるのか？
「まりてん」の秘密のすべてがここにある。

　とくにいまの世の中では、ネットリンチのように、「やらかしてしまった人」に対するまなざしが厳しすぎると感じています。清廉潔白さばかりを求められる世情ではありますが、人間らしさとは本来、矛盾を抱えてこそのものではないでしょうか。その人間らしさに触れることができる風俗のお仕事（＝とくにピロートーク）が私は好きでたまりません。
　過去にいろいろなインタビューを受けてこういう話を繰り返していると、記事につくコメントには決まって「この仕事が楽しいなんて病んでる」と書かれます。
　そもそも１００パーセント心身ともに健康な人間なんているのでしょうか？　
　病的な部分こそ人間らしさであり、愛おしいのに。その愛おしさは宗教に馴染めなかった自分を肯定してくれるものだからこそ、なおさらなのかもしれません。
（本文より）

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ホッパー]

綺麗ごとで片付けない姿勢がかっこいい方だと感じました

2025/04/28

[pupupu]

この本は「聖なるものに縛られた過去」と「性を仕事にした現在」を通して「自分を肯定する」っていう普遍的なテーマにたどり着いた作品です。 風俗を「心の接客」と呼んでおりこの人のすごいところは過酷な環境から抜け出して自分の道を切り開いた強さと風俗をただの仕事じゃなくて「人間関係を売る場所」と捉える視点です。 いま「同じ悩みを抱えている」方や「自分の生き方を見つめ直したい」方にもオススメの1冊です！

[みっちー]

YouTuberとしての一面も持ち日本一の風俗嬢と称されるまりてん氏の半生を綴った一冊。 また、風俗嬢といえば容姿の美しさであったり、肉体的満足度を高める技術であったりが求められそうなイメージが先行するが、全く違うアプローチで日本一に上り詰めた手法についても知る事ができる。更には経営者として如何にして激戦区である池袋で最も人気のある風俗店を創り上げたかの戦略についても記されており、業界関係者であれば是非一読すべき内容であるが、その他にも水商売関係、あらゆる接客業や営業職の方々も読んでおいて損はない一冊。

2025/01/17

[ぷー]

この本を読んで最近の社会が「これは良い」「これは悪い」と無意識のうちにラベルを貼ってしまいがちで自分で選ぶことの難しさについて深く考えさせらました。 家族のある事をきっかけに幼い頃から「清らかであること」「性的なことは汚れている」という価値観を刷り込まれましたが成長と共に親の信念に疑問をもち親元から離れたのを機に夜の世界に踏み込んでいきます。 この本は宗教や性に関するテーマに興味がある人だけでなく、「自分の生き方を見つめ直したい」方にもオススメの1冊です！ ※ 私が読んだ際の主観による感想です

[su-to]

大変興味深い濃い内容の一冊でした。 プロフェッショナルを突き詰めた著者の体験が描かれていました。

2025/01/19