ちくま新書<br> サプリメントの不都合な真実

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ちくま新書
サプリメントの不都合な真実

  • 著者名:畝山智香子【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2025/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480076663

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内容説明

紅麹の危険性は世界的に指摘されていた! 「ビタミンやミネラルだから安全」は大間違い? ウコンは肝臓機能を低下させる? 「伝統薬・漢方薬だから安心」とはいえない? 機能性表示食品は「気のせい食品」? 日本には健康食品の安全を保証する法や制度がない……それでもあなたはサプリメントを飲みますか? 食品安全の第一人者が海外の最新事情もふまえ、これだけは知っておきたいポイントを徹底解説。知ったら怖くて飲めなくなる。9割が知らないサプリメントの黒い真実。

目次

はじめに/第一章 それでも飲みますか? ──紅麹問題から考える/いま起こっていること/事件の発端/原因解明の経過/日本腎臓学会の調査/大阪市による調査/増加する健康被害報告/消費者委員会の対応/紅麹原料を使っていた会社では/ベニコウジ色素をめぐる不安/台湾や韓国の対応/届出情報を読んでみる/海外では紅麹サプリメントに注意喚起がなされていた/米国の状況/欧州食品安全機関の見解/ドイツの評価/健康食品は健康な人が使うもの/「製薬会社だから信頼していたのに」という声/メディアの責任/危険は予期されていた/第二章 そもそも健康食品って? /健康食品とは何か/1991年、トクホの創設・制度化/サプリメントへの期待は裏切られた/臨床試験には時間がかかる/条件付きトクホ/機能性表示食品の導入/トクホで認められなかった製品が機能性表示食品に/データベースで提供されている情報/ガルシニア/届出された科学的根拠の質/消費者庁より優良誤認として指導された機能性表示食品の例/さくらフォレスト事件/臨床試験受託会社による「有意差完全保証」広告/ますます増える「いわゆる健康食品」/機能性表示食品は「気のせい食品」? /第三章 食品が安全ってどういうこと? /食品は未知の化学物質のかたまり/透析患者で健康被害が多く出て毒キノコと判明したスギヒラタケ/発がん物質/「食品安全」の意味/リスクとは何か/許容できるリスクとは/リスクアナリシスによる食品の安全性確保/食品に含まれるいろいろなもののリスク/リスクが高いのは意図せず食品に含まれてしまうもの/日本人はヒ素摂取量が多い/ヒ素のリスクへの注目/健康食品として販売されているヒジキ粉末/サプリメントなどいわゆる健康食品は最もリスクが高い/食品のイメージ/リスクのトレードオフ/リスクの大きさを測るものさし/食生活を安全にするには/第四章 海外のサプリメント規制はどうなっている? /海外ではどのような規制がされているか/米国のダイエタリーサプリメント/ダイエタリーサプリメント大国米国で起こったこと/米国人はサプリメントで健康になったか/米国における食品の健康強調表示/欧州の食品サプリメント・伝統的ハーブ医薬品/欧州の食品の健康強調表示/プロバイオティクス──発酵食品は体によい? /プロバイオティクスへの逆風/マイクロバイオーム研究の新興/カナダのナチュラルヘルス製品/新規食品とは何か/海外規制機関に警告されている食品/第五章 食品と医薬品の境界線/食品と医薬品のあいだ/食品衛生法と薬機法/食品の安全性確保の基本──HACCPとハザードアナリシス/営業許可制度と漬物騒動/特別の注意を必要とする成分/GMPって何? /健康被害の事例は共有されているか/健康被害が報告されたら──医薬品と健康食品の対応の違い/医薬品と機能性表示食品の成分/医薬品の相互作用/無許可無承認医薬品/中国製ダイエット用健康食品による健康被害/食薬区分とは/食品と医薬品の違いのまとめ/第六章 サプリメントを飲む前に知っておきたいこれだけのこと/日本の健康食品制度への提案/健康食品が健康被害を起こしやすい理由/ビタミン剤を使うときは健康食品ではなく医薬品を/絶対に手を出してはいけない宣伝/学術論文からの情報も参考に/「健康食品」についての19のメッセージ/読書案内/あとがき/参考資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

24
紅麹事件によって注目が集まる健康食品の真実を、食品安全の第一人者が海外の最新事情もふまえ、これだけは知っておきたいポイントを徹底解説した1冊。世界的に指摘されていた紅麹の危険性。海外の対応はどうだったのか。そもそも健康食品とはどういうものなのか、機能性表示食品の導入、日本に健康食品安全を保証する法や制度がないこと、海外の規制はどうなっているのか。プロバイオティクス発酵食品は健康に良いのか、海外規制機関に警告されている商品、食品と医薬品の境界線など、サプリメントを飲むにはリスクを知っておくことも必要ですね。2025/02/04

千穂

17
効果があるものには副作用が当然ある。食品安全の専門家の語る言葉は説得力がある。私はサプリメントなど恐ろしくて使う気にならない。2025/05/24

そうたそ

13
★★★☆☆ 紅麹問題を扱うことから始まる、サプリメントや健康食品の安全性について論じる一冊。第一章は紅麹問題を専門的に扱った内容で、なかなか難しい。興味のある人でなければ、ここは読み飛ばしても問題ないかも。本題は第二章以降で、健康食品の甘い広告の文句に踊らされてきた日本人に警鐘を鳴らすかのような内容となっている。健康に良いと思って摂取したものが、効果がないどころか悪影響だったら元も子もない。健康に近道などないのだと、改めてこの本を読んで実感したところ。日々の規則正しい食生活こそが何よりも健康なのだろう。2025/02/19

kitten

10
図書館本。小林製薬の紅麹サプリの事件を受けての、出版らしい。事件が起こる前から、紅麹サプリの危険性は指摘されていたそうだ。もちろん、コンタミによる微生物の混入が原因の一つなんだが、そもそものサプリそのものの安全性も問題。健康食品だから、GMPに準拠してないのね。あとは、今までの畝山先生の主張と変わるところはない。健康食品の安全な利用法、簡単に一言でいうと、「利用しないこと」これに尽きる。2025/04/09

Eddie

4
健康食品のCMや広告を見ていかがわしいとしか思ってなかったが、この本を読むとその感覚は間違いではなかったとしっかり認識&理解ができました。 健康食品やサプリメントを口にする勇気はないですが、使ってる人もこの本は一度目を通すべきかと思います。2025/06/20

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