内容説明
両手、両膝、額を地にひれ伏し仏を礼する「五体投地」。チベットの行者でも生涯二百万回を超えることは稀だという。この行を一日十時間十八年にわたり修行した日本人僧がいる。タイ、インド、チベット、スリランカーー。その求法の旅路の記録がここにある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shimashimaon
6
唯識をきっかけに仏教を少しずつ学んでいますが、知識ではなく体験から学ぶことが少ないまま、未だに煩悩に塗れています。最近はキリスト教に関心があり、漫画『セシルの女王』で「祈り」が象徴的に描かれていることをきっかけに『悟りから祈りへ』という本に出会い、著者を知りました。30年前に読んだ藤原新也氏『インド放浪』を想起させ、それに勝る衝撃を与えてくれました。中村元氏の原始仏典シリーズ(岩波文庫)が積読なのですが、その理由が腑に落ちました。「インドの泥沼世界にたいしてヒマラヤ山脈がある」。私がいるのも泥沼世界だ。2025/03/01
うちこ
1
「人間の頂」にその後の日本巡礼の模様を足したような構成です。タイ、インド、チベットの旅行修行期の部分は「人間の頂」よりも少し旅行要素が減り、文章が修行よりにまとめられています。同じエピソードでも、微妙に違うことがかかれていたりしますが、あの鮮烈さを同様に感じることができます。 野口法蔵さんの本は、どれも当たりだなぁ。すばらしい。2010/02/18
shuu33jp
1
内容はかなり良いと思った。 チベット仏教がチベットから追われ、ダラムサラに行った段階でかなり堕落したんだな~と感じられた。それと今インドに残るジャイナ教の聖者を見てみたいと思いました。2011/08/24
gurisan
0
★★☆☆☆2009/12/03