内容説明
皮を剥がされた体と心はいまだに血を流している……。小説講座の人気講師が性暴力で告発された。なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 当事者の生々しい感情と、ハラスメントが生まれる空気を重層的に活写する、いまこそ読むべき問題作。解説:河合香織。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keiniku
6
セクシャルハラスメントが主題になっていて、その力のバランスでの支配、被害者の傷、冗談めいた又は鬱憤晴らしのような直接・SNSでのセカンドレイプ、加害者は自分の身内が被害に遭ったらと想像するのか、加害に加担する女性、あらゆるセクハラの周辺が描かれている。 男性である僕の中にもミソジニーや、マッチョイズムはあってその男性らしら豪快さのようなものに対しての不注意な憧れがあることに注意が必要だと考える。2025/02/25
たいこ
5
どつくとか金盗るとかと違って、性行為は好きな相手なら問題ないから難しく思われるのか。商売としても存在してるし。中居くんの時も同じ感じなんかな。私はついていったあんたも悪いとか、売名行為やとかは一切思わへんし、そんなことをネットで言うてる人とは相容れへん。少なくとも被害者と同性の人は味方になったれよと思う。殆どの人が同じ考えやと思うけど、過激な意見がSNSに出てくると、それが大多数の意見みたいに見えるのが本当に嫌。2025/06/01
みきすけぶんぶん
5
どこか遠い風景のようであったセクシャルハラスメント。この小説は、セクシャルハラスメントとはなに?という問いへの答えになっていると思う。ハラスメントを受けた側、そして加害者側、周りの人々の気持ちがリアルに書かれていて、考えることが多かった。ぜひ多くの人に読んでほしい。議論を重ねることより、きっと何倍もセクシャルハラスメントとは何かということがわかると思うから。2025/05/09
takakomama
5
講師の立場を利用して受講生にセクハラをする加害者は、相手の気持ちなど全く考えていない。すべてを自分に都合の良いように解釈して、自分を正当化している。あまりにも身勝手な思考にものすごく腹が立ち、呆れてしまう。世間の人々は憶測や興味本位で好き勝手なことを言う。被害者はセクハラされたうえに、告発したら世間の人々に叩かれて、ますますつらくなる。被害者の心身の傷はいつまでも癒えず、トラウマになる。被害者の娘の言葉、「同じことを、あたしがされたって言ったらどう思う?」が的を得ていると思う。 2025/02/23
introduction
3
じわじわと洗脳に近いやり方でこれは正しいことなんだ必要なことなんだ、と思い込まされてセクハラを受け入れていく女性たちと、これは必要なことなんだ、家庭があっても小説を書くためには必要な行為なんだと信じきって彼女たちにセクハラを働く男性の思考の違いがよくわかる。読んでいて自分の体験を思い出して激しく気分が悪くなった。みんな、どうか自分を守って。2025/05/06
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