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内容説明
ゴミカスみたいなおのれを命懸けで書いてきた。
町田康の文体に宿るその精神と技巧。はじめての告白
「お互い、ええ文章書こうで!」
・千回読んだ『ちからたろう』がつくった文章の原型と世界観
・ゴミ捨て場から持ち去った『ことわざ故事金言小事典』の活躍
・筋道を見せる「プロレス」的文章と敵を倒すための「格闘技」的文章の違い
・文章のいけず――かさね、刻み、間引き、ばか丁寧、無人情/薄情、置換、時代錯誤、がちゃこ、国訛、半畳、ライブ、バラバラ――を使う
・「俺は」と書き始めるか? 「私は」と書き始めるか? その一瞬が次の内容を決める
・「書く姿勢」を取れるのは、いずれ此の世からいなくなる人間だけ
この世にある、書くことでしか伝わらない現実。生きるための文章読本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
209
町田 康は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。町田 康なので、もっとぶっ飛んだ内容かと思いきや、意外と真っ当な文章指南書でした。私は、沢山本を読んでいますが、全く文才がないので、本書を読んでも、巧い文章が書けるとは思えません(笑) https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344043954/2025/03/08
明るい表通りで🎶
74
問】文章が上手になるには? 答】見聞きしたもの、思ったこと感じたことを文章にする変換装置を自分のなかに埋め込むべし。 問】どうやったら埋め込まれルのか? 答】本を読むべし。 問】変換装置の精度を上げるには? 答】一冊の本を百度読むべし。 問】一冊の本を百度読むためにはどうしたら良いか? 答】この世に重なるあの世在るを知るべし。簡単に落居する筋の快楽に溺れるべからず。2025/04/01
ネギっ子gen
66
【文章には結局、「俺」が映っている】ライブ感覚で文章道の奥義を開陳した、町田康流文章読本。<文章力を身につけるためには多くの本を読む以外に道はない。なぜなら文章は既存の言葉を組み合わせて綴っていくのであり、その組み合わせの巧拙により文章力が測られるのであるが、よい組み合わせを拵えるためには、多くの言葉を知っている必要があるからである/文章力を身につけたい、という仁はまず読めばよく、読んだ分量、そしてまあ一冊の本をどれほど深く読んだか、に応じて手持ちの、使える言葉が増えていくのである>と。ははぁーっ ――⇒2025/03/07
よこたん
42
“俺の文章が読みにくい、と言い、俺を気の毒な人を見るような目で見る仁がある。嘲笑する仁もおらっしゃる。だけどな、おまえらな、俺がわかりやすい文章を書かれへんと思うテイルお前らのほうが気の毒やと俺は思う。” 確かに読み易くはないが、一旦はまると中毒性が強く「何言うてはるんかようわからへんのやけども読んでまうねん。おほほ」となる。「読み書き表裏一体姿勢」とは何ぞや。町田節での解説はいっぺん読んだくらいでは、シュウゥと頭から抜けていく。でも、今からもっかい読みなおすんは堪忍や。久しぶりに『告白』再読しよかな。2025/04/22
アナクマ
37
町田康の文章読本。つまらないわけがない。世に流布する言語ルール(外付け変換装置)に従うのは定石ではあるがそれが効くのは「限定された範囲である。(それだけでは)多くの現実を取りこぼす」p.76。一方で内蔵変換装置は「オフ→予熱→ストレージの溢れ→オンにして書く」。溢れるという部分がつまり「才能」だ。空っぽでも技巧さえあればそれなりに書けるが、それだと「誰が言っても変わらない」内容になってしまうぞ。ところがその先、「やはり技巧は必要である」◉「内蔵変換装置がオンになる」「オンにする」…中動態案件であろうか。2025/04/05
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