岩波ブックレット<br> 原発と司法 - 国の責任を認めない最高裁判決の罪

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岩波ブックレット
原発と司法 - 国の責任を認めない最高裁判決の罪

  • 著者名:樋口英明【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 岩波書店(2025/01発売)
  • 輝く春を満喫!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784002711034

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内容説明

「原発の問題は難しい」,「原発は安全に作られている」と思っていませんか?元裁判官の著者もかつてそう思いこんでいましたが,原発裁判を担当し,認識が変わりました.答えは何れも「ノー」なのです.本書では皆さんの「先入観」を氷解させ,原発を巡る問題の本質に迫ります.全国の主な脱原発訴訟・国賠訴訟一覧表付.

目次

はじめに
令和6年の能登半島地震
珠洲原発
志賀原発
2007年能登半島地震と井戸判決
福島原発事故後に提起された志賀原発の運転差止裁判
原発の運転を止めるべき理由
我が国の原発の耐震性
南海トラフ巨大地震と原発
私が講演を引き受けた理由
先入観と原発の本質
原発の本質
2022年6月17日
最高裁判決
福島原発事故の状況
4号機の奇跡
本件訴訟の争点と多数意見
多数意見の問題点
多数意見の前半(事故前の津波対策)
多数意見の後半(防潮堤の高さ)
三浦反対意見
多数意見と三浦意見の対比
多数意見の第2の問題
多数意見裁判官に対する更なる疑念
裁判官訴追
司法権の独立
裁判所が信頼を回復する唯一の方法
なぜ,国家賠償を求めるのか
マイコート
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

112
福島原発事故への国家賠償請求を棄却した2022年6月17日の最高裁判決。著者は、この判決に疑義を示す。前提となる論点に判断を下さず、津波対策を講じても事故は防げなかったという理由で国の責任を否定したのは、国の政策に軸足を置いた「結論ありき」の判断だと。判決の多数意見と三浦守裁判官の反対意見が紹介されるが、反対意見の方が遥かに説得力があることを納得する。福井地裁で大飯原発の差し止め判決を下した著者は「左翼裁判官」「情緒的判断」などと批判されるが、原発の本質を見据えた著者の信念から、司法の良心が伝わってくる。2025/03/19

aochama

6
日本に原発をおくことの無謀さ、危険性の指摘が分かりやすい。原発問題は決して難しいものではないことが理解できます。また、東日本大震災で東日本が潰滅を免れた奇跡も良くわかりました。原発の危険性と経済問題を混同するのはナンセンス。日本を残すなら判断は決まりそうなものですが、難しいんですかね。 福島原発の最高裁判断では、国の賠償責任は否定されたものの、反対意見があったことに一縷の望みがあり、今後最高裁判断が変更され、司法から社会が変わることに希望を持ちたいです。2025/01/12

エビ

3
図書館の新着だったので読んでみた。原発とか法律は難しそう……と思いつつ、60ページほどの手軽さだったので試しに読んでみた。しかし、驚いたことに本書は私のような苦手意識を持つ人に向けて書かれており、論点を丁寧に整理しつつ話が進むため、頭に入りやすかった。原発に関しては3つの要点だけ抑えれば良いこと、これが本書で得られたもっとも大きい学びだった。そこから、実際に起きた訴訟裁判に目を向け、何が問題かについて触れていくのだが、要領良く論点がまとめられていくため、問題意識を強く持つ事ができた。関連書籍も触れてみたい2025/02/11

Go Extreme

1
原発の耐震性: 耐震設計基準 設計基準 ガル 大飯原発 住宅耐震性 地震の影響: 地震動 震度7 熊本地震 北海道胆振東部地震 地震大国 揺れ 原発運転差止訴訟: 住民側主張 関西電力 裁判所判断 再稼働 原発の過酷事故リスク: 過酷事故 甚大被害 安全性 運転停止 継続管理 法的視点: 最高裁判決 2022年判決 国の責任 法の支配 国民の権利 社会的影響と未来: 脱原発 市民運動 持続可能社会 社会的影響 原発阻止 エネルギー政策: 原発政策 再生可能エネルギー 電力供給 エネルギー安全保障 環境負荷2025/02/16

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