教養としての建築

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教養としての建築

  • 著者名:バッコ博士【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • かんき出版(2025/01発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784761277796

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内容説明

「建築」とは「強・用・美」である。
この言葉は、古代ローマの建築家であるウィトルウィウス(Vitruvius)のものです。彼が
2000年以上前に著した、現存する最古の建築書『建築について』に記載されていま
す。建築を学んだことのある人なら一度は耳にしたことがあるはずです。

「強・用・美」とは何なのでしょうか。
非常に単純化して言えば、「建築は重力や地震で壊れてはいけないし(強)、使いやすく
て快適でないといけない(用)。また、見た目に格好よくないといけない(美)。そして、のうちどれかが欠けてもいけない」ということです。本質を突いた簡潔な表現であるた
め、2000年以上経った現在でもよく言及されています。

日本は地震や台風といった自然災害の多発地域です。日本の建物はこれらの自然災害に
耐えられる構造となっていなければならず、「強・用・美」の中でも「強」への意識が強
いと言えます。

「強」を実現するためにどのような構造を採用するかは「建築」という行為における主要
な検討項目であり、建物の形状にも大きく影響をおよぼします。そのため、建物の構造を
知ることは「建築」を知ることにつながるのです。

本書は、「強・用・美」の中の「強」を担う建物の構造を通して「建築」への理解を深
めてもらうことを目指して書かれています。「用・美」も建築を構成する重要な要素では
ありますが、どちらも建物を形づくる「強」がなければ成り立たないからです。

「建築」に関する多くの本が「美」を担うデザインの視点から書かれていますが、「強」
を担う構造を通して理解するという一風変わったアプローチを取ることで、あなたの知ら
ない「建築」の世界が垣間見えるでしょう。
本書を読み終わったとき、あなたの常識が幾ばくか変わること、そして「建築」の見方
が変わることを約束します。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田中峰和

5
著者は耐震工学のエキスパート。超高層ビルの振動制御が専門。地震大国日本にとって、非常に重要なテーマである。1995年以降、震度7以上の地震は7回発生しているが、日本の建築基準法に定められた耐震基準では、震度5強程度の地震に対して損傷しないよう設計されている。つまり、起こりえる地震強度は想定していないのである。損傷とはひび割れで、倒壊ではないので、人命にかかわらない程度の被害ということ。建築的には、震度5強から7への耐震レベルを上げるには5倍の耐震性が必要。震度7は同じ場所に2回はないのが前提らしい。2025/04/02

さみこっこ

1
建築が「強・用・美」で成り立っていること、美から入りがちだけど、強も(強の専門家だけに)なかなか興味深い世界であること、建築とはテキトーであること、予想外になところまで考慮が必要なこと。建築という学問を構成するものに興味があったので、その導入として、その一端を知ることができて良かった。今までアート感覚で見ていたが(それこそ美の視点)、設計士がどういう視点で建物を建てているのかということを知る良い機会だった。2025/03/26

純米吟醸

0
構造視点で新鮮。分かりやすく、読み物としても面白いと感じた。建築入門書に最適。建築はデザインだけではない。2025/05/06

M

0
建築とは「強・用・美」を前提として、深堀しながら書かれている。データで見れば雑な建築の世界が、工学と一味違う魅力があって、筆者の建築に対する思いの深さが感じられる。表題の通り。2025/03/23

ビーバー

0
思い切ったことを書いておられる。2025/03/08

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