図解 知識ゼロからの食料安全保障入門

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図解 知識ゼロからの食料安全保障入門

  • 著者名:農林中金総合研究所/平澤明彦/小針美和/阮蔚
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  • 家の光協会(2024/12発売)
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  • ISBN:9784259518769

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内容説明

食料安全保障のリスクは、輸入依存や自給率低下だけではない
新型コロナウイルス感染症の流行や、ロシアのウクライナ侵攻といった緊急事態が続いた昨今、食料の輸入停滞や、食料価格の上昇が引き起こされ、日本をはじめ、各国で食料安全保障への意識が高まりました。

2024年日本では、国会で農政の憲法ともいわれる「食料・農業・農村基本法」が改正され、加えて罰則規定を設けた「食料供給困難対策法」も成立。政府は今後、「食料安全保障」を柱とした政策を進めていくことになります。

食料安全保障は日本の輸入依存や自給率低下だけが、リスクではありません。異常気象や戦争・紛争、増え続ける世界人口、低所得世帯の増加、そして農業生産基盤の脆弱化など、さまざまなリスク要因が存在します。
このまま何も手を打たなければ、今の豊かな食生活を保つことはできなくなるでしょう。

世界と日本、国家と個人、不測の事態と平時の問題が複雑に絡み合う食料安全保障を、農林中金総合研究所の研究員をはじめ、各分野第一線の研究者が図解を交えてわかりやすく解説します。

【目次】
第1章 食料安全保障の基本的な概要を知る
食料安全保障とは何か/人口と食料のバランス/フードセキュリティとは何か/なぜ、世界で飢餓が起こるのか/先進国における食料安全保障/経済発展と土地資源/日本における食料安全保障とは何か/食料自給率とは何か/化学肥料の投入による食料生産の増大/環境に配慮した持続可能な農業の模索/Column 国民として考え、消費者として行動する

第2章 世界の食料安全保障はどうなっているのか
世界の人口80億人を養う3大作物/米欧・ロシアの小麦増産をめぐる世界の変化/人口大国中国・インドの主食穀物自給の固守/主食穀物を上回る勢いの食肉需要/食肉需給に影響を及ぼす世界各国の動き/食肉生産に不可欠な飼料穀物の特徴/輸入飼料で維持されている国内畜産業/飼料需要により世界穀物貿易が空前の拡大をみせる/中国における食料安全保/中国の大豆輸入依存の行方/アフリカにおける食料安全保障/インドにおける食料安全保障/韓国における食料安全保障/EUにおける食料安全保障/スイスにおける食料安全保障/国際的な食料安全保障の制度と取り組み

第3章 食料安全保障を脅かすリスクを知る
気候変動がもたらす食料安全保障上のリスク/気候変動の悪影響を最小限にする適応/ロシアのウクライナ侵攻が顕在化させた世界の地政学リスク/米中対立がもたらす世界食料貿易へのリスク/物流の混乱が食料価格の高騰を招く/気候や地政学リスクが物流に影響をもたらす/主要輸出国による輸出規制の影響/食料の輸入規制は「武器」になりうるか /化学肥料の輸入依存と価格暴騰のリスク/化学肥料輸出大国から撤退していくアメリカと中国/バイオ燃料が食料需給に与える影響/投機資金が食料価格に与える影響

第4章 日本における食料安全保障のあゆみ
明治期から第二次世界大戦までの食料需給と政策/第二次世界大戦以降の食料危機/戦後に加速する食料の輸入依存/大豆危機後の日本の取り組み/食料・農業・農村基本法制定後の展開/緊急事態食料安全保障指針で不測の事態に備える/不測時の生産力を図る食料自給率指標 /Column 世界の食料需給見通しは食料不安を予知するか

第5章 日本の食料安全保障はどうなっているのか
食料・農業・農村基本法の改正/改正食料・農業・農村基本法における食料安全保障の考え方/国民一人一人の食料安全保障/合理的な価格形成の仕組みづくりに向けて/不測の事態に素早い対応を目指す食料供給困難事態対策法/農業資材の生産及び流通の確保/改正食料・農業・農村基本法にもとづく目標設定/日本の食料需給の全体像/日本における農地の現状/日本における農業労働者の現状/日本における農業経営の現状/米の需給状況/小麦の需給状況/大豆の需給状況/トウモロコシの需給状況/耕畜連携の重要性/水産物の需給状況/農産物物流の課題 /日本の農産物輸入の現状/日本の食料・生産資材の備蓄

第6章 消費者が食料安全保障に貢献するためには
消費者の役割の重要性/消費者による農業参画の意義/環境負荷軽減に貢献する消費行動 /食品ロス問題の傾向と対策/消費者とともに作り上げる食料安全保障のこれから

【執筆者一覧】
平澤明彦(株式会社農林中金総合研究所 理事研究員)、阮蔚(同研究所 理事研究員)、小針美和(同研究所 主任研究員)、小畑秀樹(同研究所 常務執行役員)、内田多喜生(同研究所 常務取締役)、長谷川晃生(同研究所 主席研究員)、古江晋也(同研究所 主任研究員)、鈴木基臣(同研究所 主事研究員)、石田一喜(同研究所 主事研究員)、小泉達治(農林水産政策研究所上席主任研究官・東北大学大学院農学研究科連携講座教授)、須田敏彦(大東文化大学国際関係学部教授)、品川優(佐賀大学経済学部教授)小山修(国際農林水産業研究センター理事長)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

cochou

1
食料安全保障は田舎の農業者というより都会の消費者の問題である。 食料安全保障はタダでは実現できず相応のコストがかかる。 国民1人あたりの耕地面積は極めて小さい現実から出発すべき。 地形がにているスイスの国民意識や制度が参考になる。 グラフが優れていて客観的な事実に基づく議論の基礎になる。 国際的な食料安全保障の中に各国の食料安全保障を組み込んでいく「パンと平和」の見取り図が大事。2025/04/29

古寺

1
コメの価格高騰の原因を知りたくて読んでみた。 読んでみると、そんなことより「安全保障」の方に注目してしまった。今、日本は軍事費をどんどん増やしているけど、それより食料自給率アップの方が大事だし、経費も少なくて済むよなぁ、と思う。 日本政府も少しは考えているみたいで、小麦が増産傾向ということを本書で知り、ちょっとびっくり! 又、コメの消費量減は高齢化社会が進み、お年寄りは若者に比べてたくさん食べられないのが一因という指摘には、なるほど。2025/03/12

Go Extreme

1
食料安全保障:安定供給 経済アクセス 栄養バランス 持続可能性 気候変動 自給率低下 食料需給 国際貿易 政策対応 災害リスク 食品安全 食料価格変動 生物多様性 食糧不足 貧困対策 主要課題:輸入依存 農業労働力不足 技術革新 食品ロス削減 貧困問題 環境負荷 国際協力 食料備蓄 地政学リスク 農業競争力 食生活変化 貿易依存 市場不安定性 食料配分 食糧支援 対策と展望:国産消費促進 農業支援政策 科学技術活用 消費者教育 貿易戦略 供給安定化 環境対策 食糧安全法 地域農業 生産性向上 食料循環2025/03/09

k6pn

0
世界各国の食糧安全保障への取り組みや地政学、物流、肥料輸入、バイオ燃料などのリスクなど幅広いテーマを扱っているが、お役所説明的で本質的な問題が明確にされていない印象を受けた。「食料・農業・農村基本法」の改正については失策を続けてきた日本政府の新たな失策をそのまま紹介しているようだった。2025/08/09

しまちゃん

0
食料安全保障は世界の問題であり、日本の問題であり、個人の問題である。食料や飼料(畜産)を輸入に依存している日本と世界との関係を含めていろいろなことを教えてくれています。ニュースなどでは断片的な内容となってしまう食料安全保障について、グラフや図解で分かりやすく教えてくれます。気候変動、法制度、消費、生活基盤、国際情勢、SDGsと広範囲な視点からの食料安全保障入門書です。2025/05/04

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