図書館を学問する - なぜ図書館の本棚はいっぱいにならないのか

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図書館を学問する - なぜ図書館の本棚はいっぱいにならないのか

  • 著者名:佐藤翔
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 青弓社(2024/12発売)
  • ポイント 24pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787200884

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内容説明

「図書館の本棚はいっぱいにならないのか」「雨が降ると図書館に来る人は増えるのか、減るのか」「人はどのタイミングで図書館を使うようになるのか」――。素朴で身近な疑問から現場での実践を考えて、図書館の意義や役割を学び、魅力を発見しよう!

図書館情報学を専門にする著者が、図書館で働く人、日々利用している人が普段は気にしない、でも聞かれると「どうして?」と思う疑問をピックアップ。その疑問をデータ/事実/エビデンスに基づいて考える視点や思考する道筋を、柔らかな筆致でレクチャーする。

図書館を学問することの楽しさを伝え、学問することが図書館をより豊かな場にしていくことを指し示す入門書。

図書館専門誌「ライブラリー・リソース・ガイド」の人気連載に加筆・修正して、書き下ろしを加えた充実の一冊。

目次

はじめに――なぜ「図書館を「学問」する」姿を本にするのか

第1章 図書館の本棚はいっぱいにならないのか
 1 捨てて怒られる図書館員あれば、捨てずに怒られる図書館員あり
 2 日本の図書館は、年間一千万冊くらい本を捨てている
 3 図書館が本でパンクする日はいつくるのか
 4 「現代あるいは、近未来除籍論」序論?

第2章 本棚のどこにあるかで本の使われ方は変わるのか
 1 職業研究者の第一歩、「科研費」と私
 2 図書“館”の強みは書架とブラウジングである
 3 新たな発見を促す本棚=目につく位置に「思いもしない」本がある本棚
 4 視線追尾装置、登場!
 5 書架は三段目までが七割(もしくは二段目までが八割)
 6 今後に向けて

第3章 図書館の本棚に書かれている数字はなんなのか
 1 「書架番号」、じゃまじゃない?
 2 VR実験の概要と結果
 3 われわれのVR実験はまだ始まったばかりだ!

第4章 なぜ図書館は月曜日に閉まっているのか
 1 ところで本当に月曜日に閉まっているの?
 2 月曜日に閉まっているのは、日曜日に開いているからである
 3 月曜日休館の妥当性

第5章 図書館を訪れる人は増えているのか、減っているのか
 1 大ざっぱにみると――日本全体は二〇一八年に久しぶりに減、都道府県立図書館は微減
 2 細かくみると――三分の二の図書館は微減傾向、三分の一は大幅増傾向

第6章 雨が降ると図書館に来る人は増えるのか、減るのか
 1 晴耕雨読にあこがれて
 2 天候と貸出冊数、ついでに曜日の関係

第7章 どんな図書館がよく使われているのか
 1 先行研究――実は一段落した研究?
 2 結果その1――三十年を経ても精度は健在
 3 結果その2――単純な全国展開は微妙?
 4 結果その3――貸出関数が使い物になる地域とならない地域の違いがわからない

第8章 人はどのタイミングで図書館を使うようになるのか
 1 新規登録者ってどんな人?
 2 新規登録者はそのまま定着するのか?

第9章 図書館を使っているのはどんな人々なのか
 1 世の中には七種類の図書館利用者がいる
 2 図書館利用者のクラスタリング――アメリカでの先行事例とNDL情報行動調査への適用
 3 俺たちのクラスタリングはまだ始まったばかりだ!
 4 終わると思った? もう少しだけ続きます――近年のクラスターの変化

第10章 図書館に税金を使うことは人々にどれくらい認められているのか
 1 背景――図書館の「インパクト」をどう測るか
 2 インパクト測定の一手法――仮想評価法
 3 NDL情報行動調査(二〇二〇年度)での支払い意思額の状況
 4 「千円以上払ってもいい」と思う人かどうかを予測する!……のは難しかった

第11章 子どもと行きたいのはどんな図書館か
 1 子どもがいる図書館情報学者あるある――案外、自分は子どもを図書館に連れていっていない
 2 「子どもの付き添い」で図書館に行く人の特徴
 3 子どもがいる人が図書館に行く街/行かない街/行きたくても行けない街
 4 子どもの有無と図書館に行った/行かなかった/行きたくても行けなかった
 5 自治体の特徴
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

94
図書館はよく利用する。読書メーターを利用している分だけ、本を借りてる。そんな図書館でも、地域にある分館を利用することが殆ど。予約した本の受け取りが主な利用で、展示本も時々。図書館は、地域の中での文化発信の重要なハブだとお持っている。そんな図書館を、多様な視点でとらえているのが興味深く、こえれから見る眼が少し変わるように思う。図書館で実施されている企画展示を、2年前から年に1か月、地域住民+地域教育機関でやっていることもあり、もっと発信の拠点にしたい。2025/04/26

さぜん

54
司書資格を取得し、大学図書館でカウンター業務のアルバイトをして2年。司書過程で図書館学を学んだが実務には必須ではなく、今や知識も薄れかかっている。筆者は図書館学者として、利用者が普段気にしない疑問を解説する。なぜ図書館は月曜休館なのか、雨が降ると利用者は増えるのか、どんな図書館が、そして図書館を使っているのはどんな人達かなどを、エビデンスやデータ分析を使い論じるのだが、図書館学者の知られざる一面も見えて面白かった。私はどうやらコンテンツ消費系の趣味を有する「読書家」クラスターに分類されるようだ笑2026/01/22

よこたん

45
“上のほうの段しか見られていないので、下段に自分の著書が置かれていたら、お気の毒” 本棚にだって、目立つ場所と目立たない場所はある。図書館ごとのルールで順に排架された本は、基本的には場所は選べない。確かに最下段はしゃがんで見ないといけないし、ぱっと見では視界から外れがち。運次第。これが本当に悩ましい。図書館好きな人に、目次だけでも見てほしい。図書館への素朴な疑問を、データを元に解析されている。「どうすればたくさんの人に利用してもらえるか」のヒントを求めて読んだ。「書架番号がじゃま」には、激しく同意。2025/04/08

Roko

37
寄贈された本を保管する場所が足りず破棄するという判断は、確かに困った話ですが、そうなったきっかけが、本を管理する組織が変更されたからというところが気になります。蔵書の扱いもそうですけど、図書館で働く方たちの待遇の悪さもひしひしと感じます。公立図書館であっても、そこで働いているのは公務員ではなく非正規労働者ばかり(約7割)という点を、図書館情報学では扱わないのでしょうかね?2025/03/31

よっち

31
図書館情報学を専門にする著者が、図書館で働く人、日々利用している人が普段は気にしない、でも聞かれると「どうして?」と思う疑問をピックアップして考察した1冊。図書館の本棚はなぜいっぱいにならないのか、新たな発見を促す本棚とは、なぜ図書館は月曜日に閉まっているのか、図書館を訪れる人の増減、雨が降っている時に来る人の増減、図書館を使っているのはどんな人々なのか、税金を使うことは人々にどれくらい認められているのか、子どもと行きたいのはどんな図書館かなど、気になる疑問を資料を使って検証していく試みは面白かったです。2025/02/16

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