内容説明
芸能界,それは自由で華やかな憧れの世界.しかし一歩その中に足を踏み入れてみると,そこは将来への保証など存在せずハラスメントが横行する,無法の世界だ.しかし,このままでいのだろうか? 俳優でありながら法整備とルール作りに奮闘した著者が,芸能界のこれまでを鋭く批判し,これからのあるべき姿を描き出す.
目次
序章 「大切なのは勇気」──越えられない壁に立ち向かう
I 働き方の実態──私たちの調査で見えてきたこと
第1章 「芸能界で働く」とは
第2章 NOと言えないハラスメント
第3章 コロナ禍に何が起こったか
第4章 誰にも守られない働き方
II 芸能界の働き方改革が始まった
第5章 セーフティネットを作る──特別加入労災保険
第6章 まっとうな契約へ
第7章 フリーランス法
第8章 メンタルヘルスケア
III これからの芸能界
第9章 未来をつくる白書──過労死防止対策
第10章 残された課題と対策
主なアンケート・調査
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シャコタンブルー
55
今更ながら芸能界の闇の深さを知った。撮影場所にトイレが無い、男女別が無い、更衣室が無い。長時間労働が当たり前、パワハラ、セクハラ、モラハラ、低賃金、まさしくストレスだらけの世界だ。労災事故の54例は衝撃だったが、おそらく氷山の一角だろう。「大切なのは勇気」芸能界の働き方改革を成し遂げるべく、たった一人で立ち会が立った作者の行動には称賛しかない。そして芸能従事者が労災保険に加入できる承認を取り付けた日は特に感慨深い。メンタルヘルスケア、契約書の締結、インティマシー・コーディネート制度等の課題は数多い。2025/02/23
山口透析鉄
27
先日3/4の文化放送ラジオ番組でお話を聞き、この本を読みました。市の図書館にありましたので借りて読んでいます。 権利はきちんと戦わないと勝ち取れない、そんな当たり前を日本で実行するのは本当に困難なのですが、著者はそれをきちんと成してきていますので、やはりまずはそこに脱帽です。 残念ながらニッポン会社ムラと同様、芸能周りもだいぶ前近代的なものは多々あって、その辺もだいぶバレています。 結果、作品の質の劣化に繋がっているのも見えているようです。映画大国だった頃も個々の映画産業従事者への補償(以下コメント欄)2025/03/25
kenitirokikuti
9
図書館にて。労災保険には会社に雇用された労働者以外に適用する「特別加入制度」がある。農林業や建設業、船員、運輸業などの個人事業主が対象である。しかし、業者認定されるのは敷居が高かった。かつて俳優が建設業などと同じ「一人親方」として適用を求めたが成らず。今回、「特定作業従事者」として芸能従事者の特別加入労災保険が認められた(2020年。施行は21.4.1)。そして24年11月にフリーランス法が施行。フリーランスは「特定受託事業者」と名づけられた/22年に先立って文化庁が契約書のひな型とガイドラインを出した2025/02/10
kouki_0524
3
芸能界におけるハラスメントや、安全衛生に関する環境整備についての取り組みはあまり表に出てきていなかったように思う。単なる噂話や、バラエティ番組でのトークに断片的に見聞きするものの、ちゃんと調査して報告し始めたのは割と最近の話ではないか。しかも、テレビ局など、芸能と報道両方に接点のあるメディアからではなく、NPOなどによって徐々に明らかになってきており、問題意識の希薄さを推測してしまう。監督と役者、大御所と若手、局と制作会社などの権威勾配に起因する様々な人権問題がいまだに残っていることが本書でよくわかる。2025/02/17
ぽん
2
芸能界のような一部の華やかさと多数の屍で成り立ってる業界はヤバい働き方も多かろうと思うけれど、その改善の取組みが労災保険っていうのが切実さをすごく表してるように感じる。労災の特別加入制度が拡がる裏側で、どういう頑張りがあったのかというのは、こうやって伝わっていくべきだと思う。それでも、芸能界のほんとの闇みたいな部分は、こうしたアンケートにも出てこなかったりするんだろうなってフツーに思えてしまうのは、うがった見方だろうか。2025/07/14
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